評     価  

 
       
File No. 1840  
       
製作年 / 公開日   2013年 / 2013年08月02日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ゴア・ヴァービンスキー  
       
上 映 時 間   149分  
       
公開時コピー   世界を変えるのは、
正義か?
復讐か?
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト   ジョニー・デップ [as トント]
アーミー・ハマー [as ジョン・リード/ローン・レンジャー]
トム・ウィルキンソン [as レイサム・リード]
ウィリアム・フィクトナー [as ブッチ・キャヴェンディッシュ]
ヘレナ・ボナム=カーター [as レッド・ハリントン]
ジェームズ・バッジ・デール [as ダン・リード]
ルース・ウィルソン [as レベッカ・リード]
ブライアント・プリンス [as ダン・リード]
メイソン・クック [as ウィル]
JD・カラム [as ウェンデル]
ハリー・トレッダウェイ [as フランク]
ジェームズ・フレイン [as バレット]
ホアキン・コシオ [as ジーザス]
デイモン・ヘリマン [as レイ]
マット・オリアリー [as スキニー]
W・アール・ブラウン [as 口髭のレンジャー]
ティモシー・V・マーフィ [as フリッツ]
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ    少年時代のある忌まわしい事件のせいで復讐に燃える戦士となった悪霊ハンタートントは、その悲願のために不思議な白馬シルバーの導きと自らの聖なる力によって、瀕死の状態にあった検事のジョン・リードを甦らせる。ジョンはレンジャー部隊の英雄である兄ダン・リードと共に、死刑を前に逃亡した悪党ブッチ・キャヴェンディッシュを捕らえに向かったものの、仲間の裏切りにあってキャヴェンディッシュに殺されたてしまったのだった。
 兄の敵キャヴェンディッシュを探すためにトントと手を組んだジョンだったが、法に基づく正義の執行を求めるジョンと、復讐のためなら手段を選ばないトントはまったく噛み合わない。しかし、今は兄の妻だがかつては彼の恋人だったレベッカやその息子に魔の手が迫り、正義だけでは悪を倒せないと悟ったジョンは、マスクを着けて“ローン・レンジャー”として生きる覚悟を決める。ローン・レンジャーは白馬シルバーを従え、無敵の相棒トントと共に巨悪に立ち向かうのだった・・・・・。
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント    ジョニー・デップは普通のキャラクターを演じるよりも、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウや、『アリス・イン・ワンダーランド』のマッド・ハッターのような特異なキャラクターを演じる方が上手いと思っていたが、この作品のトントもそんな典型的な例だ。主人公はローン・レンジャーことアーミー・ハマー扮するジョン・リードなのだが、主役は彼じゃなくトントなのだ。
 私は西部劇と聞くと、どちらかと言えば拒絶反応を示しがちなのだが、さすがはディズニーの制作だけあって、しかもプロデューサーがジェリー・ブラッカイマーだから、誰もが楽しめる娯楽大作に仕上げられていることは確かだ。そして、西部劇につきものの(と私が勝手に思い込んでるだけかもしれない)銃の撃ち合いも控えめで、その代わりに大がかりな列車を使ったアクションシーンがクライマックスには用意されている・・・・・・が、これを観て『インディ・ジョーンズ』のトロッコのシーンみたいだと思う人もいるんじゃないだろうか。
 ローン・レンジャーといえば、アメリカでは1949年から1957年にかけてテレビで放映され、その世代の人間にとっては(アメリカ人だけじゃなく日本人にとっても)ヒーローだったようだ・・・・・と会社の上司が言っていた(笑)。もちろん、私が生まれる前の話なので、私自身はローン・レンジャーという名前だけは聞き知っていたものの、観たことは一度もない。その予備知識のなさが幸いするか、災いするかは知る由もないが、単純に「面白い!」と言える作品であることは間違いない。
 そう言えば、この作品の監督であるゴア・ヴァービンスキーの前作は、カメレオンを主人公にした西部劇『ランゴ』で、主役の吹替がやはりジョニー・デップというのは単なる偶然かな。ジョニーと言えば、この作品もまたお約束のようにヘレナ・ボナム=カーターが出演しているが、いい加減このコンビは見飽きた・・・・・というか、ハッキリ言えばヘレナ・ボナム=カーターの、いつも似たようなキャラクターには飽きた。
 ジョン・リードの法の枠に凝り固まった堅物ぶりにはイライラさせられるが、後半にやっと「俺は無法者になってやる」とマスクを着けて、いよいよここから本領発揮か?と期待してしまう。ところが、そんあセリフに見合うようなはじけっぷりも見られず、おかげでローン・レンジャーというキャラクターにも今ひとつ魅力を感じられない。あ、でも、主役はあくまでトントだから、この作品の場合は狙い通りってことなのかな?