評 価
File No.
1843
製作年 / 公開日
2011年 / 2013年08月03日
製 作 国
カ ナ ダ / アイルランド
監 督
メアリー・ハロン
上 映 時 間
82分
公開時コピー
私はあなたを永遠に離さない
。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
サラ・ボルジャー
[as レベッカ]
サラ・ガドン
[as ルーシー]
リリー・コール
[as エネッサ]
スコット・スピードマン
[as Mr.デイビス]
ジュディ・パーフィット
[as Mrs.ルード]
ヴァレリー・ティアン
[as チャーリー]
メリッサ・ファーマン
[as ドーラ]
アンヌ・デイ=ジョーンズ
[as レベッカの母]
ジュリアン・ケイシー
[as レベッカの父]
ローレンス・ハメリン
[as ソフィア]
ジア・サンドゥー
[as キキ]
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あ ら す じ
女子寄宿学校に在学する
レベッカ
は、
父親
の自殺を目の当たりにしたショックを引きずっており、同じ学校の明るい
ルーシー
の存在は心のよりどころとなっていた。ところが、新学期が始まりって
エネッサ
という少女がヨーロッパから転校してくると、ミステリアスな雰囲気をまとうエネッサはルーシーとの距離を縮め、比例するかのようにレベッカがルーシーと過ごす時間が減っていった。
そんな中、寮でドラッグ・パーティーが催される。エネッサが勧めるドラッグでレベッカは気分が悪くなり、
チャーリー
は急に暴れ出して退学となってしまう。とっさにエネッサの仕業だと思ったレベッカは、
ドーラ
とともにエネッサの部屋をのぞく。すると、窓を開けずにガラスをすり抜け部屋に入っていく様子を目撃してしまう。
動揺した2人は目撃した事柄について翌日話そうとするが、深夜、エネッサの部屋の真下で死んでいるドーラの遺体が発見される。友人が次々にいなくなり、さらにエネッサに厳しくあたっていた教師が死に、レベッカの中で芽生えたエネッサはヴァンパイアではないかとの疑惑は確信へとなっていった。ルーシーとの友情が壊れていく中、ルーシーは拒食症のような症状を呈し衰弱死してしまうする。
これまでに何かと相談にのってもらっていた教師の
デイビス
にエネッサについての疑念を話しても、まともに取り合ってくれない。とうとう孤立したレベッカは、エネッサの本当の目的に気付き、彼女と対峙する決心をするのだった・・・・・。
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たぴおか的コメント
ホラー色の強いヴァンパイア物かと思われる作品だが、『ドラキュラ』のような正統派ヴァンパイア映画でも、『トワイライト・サーガ』のようなヴァンパイアと人間の恋物語でもなく、どこにでもいそうな普通の思春期の少女たちの儚くも脆い心理描写に秀でたミステリー作品だった。タイトルの“モスダイアリー( =
THE MOTH DIARIES
)”とは直訳すれば“蛾の日記”ってことになるが、コウモリだったらともかく、果たして蛾とヴァンパイアに相関関係があるかどうかは不明。
ポスターやチラシのセンターに写っているリリー・コールがミステリアスな少女エネッサを演じているのだが、作品中の描写を観た限りでは、彼女がヴァンパイアなのか明確には描かれていない。確かにガラス窓をすり抜けたり宙に浮いたりと、人間じゃないことは分かるのだが、ヴァンパイアにつきものの首筋に噛みつくシーンもなく、十字架に怯えることも日光を恐れることもない。うがった見方をするならば、レベッカが見たエネッサに関する超常現象はすべて錯覚で、実はエネッサもただの人間だったと解釈できなくもない。
3人という人数は、とかく1人と2人に分かれがちなのだが、この作品ではレベッカとルーシーの間にエネッサが割って入ったために、それまでの2人の関係が壊れていく。そして、1人になってしまったレベッカは、エネッサに対して強い嫉妬心を抱くようになる。同時にエネッサがヴァンパイアではないかという疑念も抱くのだが、それが冷静な判断によるものなのか、それとも嫉妬のあまりにそう思えてしまったのか(もちろん私は前者だと思うが)、見方によってはどちらでも取れるような、そんな微妙な演出のさじ加減は女性監督ならではだろう。
レベッカを演じるサラ・ボルジャーが、ルーシー役のサラ・ガドンやエネッサ役のリリー・コールよりも地味目だけど、他の2人よりも理知的なルックスで好感度は高い。サラ・ガドンは可愛いかもしれないがちょっと天然っぽいし、リリー・コールに至っては、あの顔の物理的な広さ(ストレートに言えば顔がデカイってことだけど)は半端じゃない。3人の中では間違いなくヴァンパイア役が最も似合っている。
レベッカの父を尊敬する教師役でスコット・スピードマンが出演しているが・・・・・どうもあのニヤケ顔はどうも裏があるようで信用できない。確かに最初はレベッカに対してあくまで教師として紳士的に接していたが、キスだけならまだしもブラウスのボタンをはずしにかかるとは、とんでもないスケベ野郎だ(笑)。彼がまともな役柄を演じているのを観たのは、ケイト・ベッキンセイルの『アンダーワールド』シリーズくらいしか記憶にない。