評     価  

 
       
File No. 1852  
       
製作年 / 公開日   2013年 / 2013年08月16日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ローランド・エメリッヒ  
       
上 映 時 間   132分  
       
公開時コピー   世界は、ここから落ちる  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   チャニング・テイタム [as ジョン・ケイル]
ジェイミー・フォックス [as ジェームズ・ソイヤー大統領]
マギー・ギレンホール [as キャロル・フィナティ特別警護官]
ジェイソン・クラーク [as エミール・ステンツ]
リチャード・ジェンキンス [as イーライ・ラフェルソン下院議長]
ジョーイ・キング [as エミリー・ケイル]
ジェームズ・ウッズ [as マーティン・ウォーカー]
ニコラス・ライト [as ドニー(ツアーガイド)]
ジミ・シンプソン [as タイラー]
マイケル・マーフィ [as ハモンド副大統領]
ラシェル・ルフェーブル [as メラニー]
ランス・レディック [as カウルフィールド将軍]
マット・クレイヴン [as ケラーマン捜査官]
ジェイク・ウェバー [as ホープ捜査官]
ピーター・ジェイコブソン [as ウォレス]
バーバラ・ウィリアムズ [as ミュリエル・ウォーカー]
ケヴィン・ランキン [as キリック]
ガーセル・ボヴェイ [as アリソン・ソイヤー]
フォーク・ヘンチェル [as モッツ]
ジャッキー・ギアリー [as ジェナ]
 
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あ ら す じ    議会警察官のジョン・ケイルは、大統領ジェームズ・ソイヤーを警護するシークレットサービスの面接を受けるが不採用となってしまう。幼い娘エミリー・ケイルをがっかりさせたくないと考えたジョンは、娘と共にホワイトハウスの見学ツアーに参加するが、突然謎の武装集団が現れ、ホワイトハウスが占拠されてしまう。
 エミリーと離れてしまったジョンは、単身娘を助けるために犯人グループの監視をかいくぐって脱出し、ソイヤー大統領と遭遇する。外部から事態を収拾しようとする特別警護官のキャロル・フィナティと連絡を取りながら、犯人グループを次々と倒していく。やがて、犯人グループの目的が明らかとなり、国家の運命はケイルの手に託されることになる・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    先に公開された『エンド・オブ・ホワイトハウス』と、内容が思い切りかぶっている。違うのは、『エンド・オブ〜』のテロリストが北朝鮮という、現実を模したような設定だったのに対し、この作品は国際社会の情勢とは無関係な私怨によるものであること、『エンド・オブ〜』では主人公が大統領の息子を助け出すのに対して、この作品では自らの娘を助け出す、といったところだろうか。
 ローランド・エメリッヒ監督といえば、『インデペンデンス・デイ』に始まり、最近では『2012』と、想像を絶するようなスペクタクル作品を得意としているのだが、そんな監督の持ち味が生かされているのはホワイトハウスが爆破されるシーンくらいで、『インデペンデンス・デイ』でもホワイトハウスが破壊されるシーンがあるが、その描写と比べるとおとなしめ。で、むしろアクション作品という色合いが濃い。そして、単なるアクション作品として観てみると、どうしても軍配は『エンド・オブ・ホワイトハウス』に挙げざるを得ないだろう。
 オバマ大統領の就任以来、大統領を黒人俳優が演じることが増えたが、この作品ではオスカー俳優のジェイミー・フォックスがジェームズ・ソイヤー大統領を演じている。『エンド・オブ〜』のアーロン・エッカートと比べると、“戦う大統領”というイメージが強いと思われるのは私の気のせいだろうか。そして、コミカル色もアーロンよりはジェイミーの方が強い。突然のエミリーのインタビューに懇切丁寧に応えるのには親しみが持てるが、あれほどまでに無防備だと大統領としての威厳もないし、何よりも危険過ぎて、現実にはあり得ない振る舞いだろう。
 この作品で特筆すべきは、チャニング・テイタム扮する主人公ジョン・ケイルの娘、ジョーイ・キング演じるエミリーの存在だ。レイチェル・ワイズを思い切り若くしたようなルックスの彼女、普通の女の子が突然大量虐殺の現場に遭遇したのにもかかわらず、スマホで犯人グループを撮影してブログにアップするなんて冷静さを持ち合わせているとはとても思えないが、ジョン、大統領の次に活躍したのは間違いなく彼女だ。ジョンが観に行き損ねた発表会での演し物という伏線が、ラストであんな形のオチに結びつくのは笑える。
 肝心のチャニング・テイタムのアクションに関しては、やはり監督の畑違いという感が強く、特に目を惹くような描写もなく平凡な出来に収まってしまっているのが残念。