評 価
File No.
1883
製作年 / 公開日
2013年 / 2013年10月11日
製 作 国
アメリカ / イギリス
監 督
ダニー・ボイル
上 映 時 間
102分
公開時コピー
ここは、誰も見たことのない
<記憶のその先>
。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
ジェームズ・マカヴォイ
[as サイモン]
ヴァンサン・カッセル
[as フランク]
ロザリオ・ドーソン
[as エリザベス・ラム]
ダニー・スパーニ
[as ネイト]
タペンス・ミドルトン
[as アルファロメオの女性]
サイモン・クンツ
[as 外科医]
マット・クロス
[as ドミニク]
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あ ら す じ
とあるオークション会場。その日はゴヤの「魔女たちの飛翔」が出品されるとあって、会場は興奮であふれていた。「魔女たちの飛翔」は2750万ポンドという高値で落札されるが、その瞬間会場にガス弾が投げ込まれる。競売人の
サイモン
は、咄嗟に緊急時のマニュアル通り絵をバッグに入れて金庫へと向かう。
ところが、そこで待ち受けていたのはギャングのリーダー
フランク
で、サイモンはフランクのクビにスタンガンを突きつけて抵抗したものの、フランクに殴り倒されてしまい、絵はまんまとフランクに持ち去られてしまう。ところが、サイモンから奪ったバッグをフランクが開けてみると、中身は額縁だけで絵は消え失せていた。
実はサイモンはフランク一味に荷担しており、そんな彼がなぜスタンガンでフランクに抵抗したのか。サイモンの裏切りに怒りを露わにしたフランクはサイモンを問い詰めるが、サイモンは頭を打った拍子にその時の記憶を失ってしまっていた。そこでフランクは、催眠療法士を雇い、サイモンの記憶を取り戻させることを思いつく。ネットの検索からサイモンは、名前が気に入ったと催眠療法士
エリザベス・ラム
を選び出す。
催眠療法を受けるサイモンには隠しマイクが取り付けられ、一部始終がフランクに筒抜けだった。そして2度目の治療の際、エリザベスはサイモンに“面倒な事態に?”“相手は何人?”と書いたカードを見せる。身振り手振りでカードの質問に答えたサイモンのそばに寄ったエリザベスは、隠しマイクに向かって「聞いている人と話がしたい」と意外な言葉を告げるのだった。
事の次第を知ったエリザベスは、フランクと対等の立場であることを条件に、サイモンの記憶を探るパートナーを志願する。だが、サイモンの記憶への旅には、誰もが予想もしない秘密と危険が待ち受けていた・・・・・。
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たぴおか的コメント
『スラムドッグ$ミリオネア』のダニー・ボイル監督最新作で、こえはハズレのハズがないと意気込んで劇場に向かった私の期待に、意外な結末で応えてくれた作品。やっと最近ジョセフ・ゴードン=レヴィットと区別できるようになったジェームズ・マカヴォイに、共演がヴァンサン・カッセルとロザリオ・ドーソンと、一癖も二癖もあるキャスティングでは、裏に何も無い方がおかしい。
ギャンブル依存症で多額の借金を背負った、ジェームズ・マカヴォイ演じる絵の競売人サイモン。彼に金を与える交換条件として絵を盗ませる、ヴァンサン・カッセル扮するギャングのフランク。そして、サイモンが偶然にネットで選んだ、ロザリオ・ドーソン扮する催眠療法士のエリザベス。この三者の関係が、ある時はサイモンが優位に立つかと思えば、ある時は一転してフランクが上位に立つといった具合に変わるのだが、そこに実に巧妙に伏線が絡められていることに、観終えてから気づく。
そこには偶然などは存在しない。なぜサイモンはフランクに対してスタンガンで抵抗したのか?なぜフランクに渡したバッグから、サイモンは絵だけを隠したのか?そしてなぜ、サイモンは多くの催眠療法士の中からエリザベスを選んだのか?それらは決して偶然の産物などではなく、すべてはある人物の巧妙な計画通りの必然なのだ・・・・・とそこまでは脚本の秀逸さに起因するのだが、これを映像化したダニー・ボイル監督の手腕はやはりタダ者じゃない。
タイトルの“TRANCE(=夢うつつ、茫然自失、忘我、恍惚状態、催眠状態)”の通り、ある時は現実である時はサイモンの夢の中、またある時は過去の記憶と、様々な状況がシームレスで繰り広げられ、その切り替えは極めてスマートだ。おかげで、観ている者もまんまとボイル・マジックに取り込まれ、あたかも酩酊状態に陥ったかのような錯覚を覚えてしまう。
結構キワドイシーンがあることにはあるのだが、ロザリオ・ドーソンのあまりに大胆な全裸シーンには、一旦現実に引き戻されてしまった(笑)。どうやら着やせするらしい彼女、あまりに豊満なバストにも驚いたが、健康な成人男子としては、そんな美しいバストよりもあちらの方に目が行ってしまうのは仕方ないだろう。だって、あんなにアップで映されては・・・・・目をそらすわけにいかないでしょう(笑)。