評     価  

 
       
File No. 1885  
       
製作年 / 公開日   2013年 / 2013年10月12日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   三木 孝浩  
       
上 映 時 間   128分  
       
公開時コピー   最初で最後の“恋(うそ)”だった。
  
10年ぶりに再会した初恋の人には、
“不思議な秘密”があった
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   松本 潤 [as 奥田浩介]
上野 樹里 [as 渡来真緒]
玉山 鉄二 [as 新藤春樹]
大倉 孝二 [as 田中進]
谷村 美月 [as 峯岸ゆり]
菅田 将暉 [as 奥田翔太]
北村 匠海 [as 中学時代の浩介]
葵 わかな [as 中学時代の真緒]
小籔 千豊 [as 杉原部長]
西田 尚美 [as 奥田祥江]
とよた 真帆 [as 梶原玲子]
木内 みどり [as 渡来真由子]
塩見 三省 [as 渡来幸三]
夏木 マリ [as 大下]
 
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あ ら す じ    新人の営業マン奥田浩介は、ある日、先輩の田中進と共に訪れた女性下着メーカーの取引先で、偶然幼なじみの渡来真緒と再会する。10年ぶりに対面した真緒は、バカにされていた中学時代と打って変わって、魅力的な女性になっていた。
 偶然の再会を喜ぶ浩介に対し、真緒は「偶然なんてない」と言う。そして、その言葉通り、浩介との再会が必然だったかのように、2人は自然に付き合うようになる。彼女のおかげでかつての純粋な気持ちを取り戻した浩介は、やがて結婚を視野に入れるようになる。しかし、彼女に連れられて訪れた実家で、浩介は真緒の父・渡来幸三から、真緒を受け止めるのは無理だと、やんわりと断られてしまう。しかも真緒は、両親すら知らないある秘密を抱えていたのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    いゃ〜驚いた。現代版おとぎ話『鶴の恩返し』・・・・・じゃなくて『猫の恩返し』だなんて・・・・・。原作はベストセラーとなった同名小説らしいが、これがベストセラーになるとは、もはや小説もネタ切れのあまり何でもアリという、無法地帯のような様相を呈しているなんて危惧するのは私だけだろうか。  128分というちょっと長めの尺にもかかわらず、睡魔に襲われることも全くなく退屈せずに観ることができた理由のひとつは、井上真央チャン目当てで観た『花より男子』で、コイツ結構いい味出してるなぁ、と感じた松潤の好演にあるのだが、それを遙かに上回って好感度が高かったのが、上野樹里演じる真緒だった。
 演技が上手いことはわかっていたが、かつて沢尻エリカが女王然として振る舞っていた頃に、その一派に加わって長澤まさみバッシングをしていたという噂を聞いて以来、どうしても好きになれなかった上野樹里。沢尻エリカの呪縛からも解放されたためか(と言うよりも、冷静に考えれば私の先入観が消えたためだと思う)、彼女が演じる真緒は間違いなく最高に魅力的だ。彼女があれほど可愛いとは、この作品を観るまでは気づかなかった。
 脇を固めるキャラも個性的で、最初は誰が演じているのかわからなかった、峯岸ゆり役の谷村美月。ああいうクセのあるキャラを演じさせると抜群。イケメンだがついつい真緒と浩介のデートを尾行してしまうような、新藤役の玉山鉄二。そして、ますますコワイキャラクターが板についてきたような夏木マリ。そう言えば、浩介の母親役で西田尚美が出演していたのだが、彼女を観た記憶がないのはなぜ?
 キャスティングがいくら良くても、ストーリーがあれじゃぁねぇ・・・・・しかも、結構早い段階でオチが想像ついてしまって、その時は「まさか」と半信半疑なのだが、それが間違っていないとわかると、思わずその滑稽さに笑ってしまいそうになった。そうなると奇跡のハッピーエンドもしらけてしまって、取って付けたような終わり方に思えてしまうが、これもまた予想通りで意外性のかけらもない終わり方だった。