評     価  

 
       
File No. 1899  
       
製作年 / 公開日   2013年 / 2013年11月01日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   トール・フロイデンタール  
       
上 映 時 間   106分  
       
公開時コピー   世界は<ギリシャ神話>に飲み込まれる  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ローガン・ラーマン [as パーシー・ジャクソン]
アレクサンドラ・ダダリオ [as アナベス・チェイス]
ブランドン・T・ジャクソン [as グローバー・アンダーウッド]
ジェイク・アベル [as ル−ク・カステラン]
ダグラス・スミス [as タイソン]
レヴェン・ランビン [as クラリサ]
スタンリー・トゥッチ [as ミスターD]
アンソニー・ヘッド [as ケイロン]
ネイサン・フィリオン [as へルメス]
ロバート・ネッパー [as クロノス]
パロマ・クウィアトコウスキー [as タレイア]
アリシャ・ニュートン [as 少女時代のアナベス]
ビヨルン・イヤーウッド [as 少年時代のグローバー]
サミュエル・ブラウン [as 少年時代のルーク]
カテリーン・メイガー [as 少女時代のタレイア]
グレイ・デイモン [as クリス・ロドリゲス]
メアリー・バードソング [as グレイ・シスターズ]
イヴェット・ニコル・ブラウン [as グレイ・シスターズ]
ミッシ・パイル [as グレイ・シスターズ]
 
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あ ら す じ    半神(ハーフ・ゴッド)たちを集めた訓練所で暮らすパーシー・ジャクソンは、ギリシャ神話の海の神ポセイドンと人間との間に生まれた半神で、水を自在に操れるという特殊能力を持っている。ある日、パーシーの元に、弟だと名乗る一つ目のサイクロプスのタイソンが現れる。そんな折、訓練所を守るバリアが、死んだと思われていたルーク・カステランによって破られてしまう。そして、たやすくバリアが破られてしまった原因は、バリアを出しているタレイアの木が毒に冒され、死につつあるためだとわかる。
 7年前、訓練所へと向かうアテナの娘アナベス・チェイス、サデュロスのグローバー・アンダーウッド、ヘルメスの息子ルーク、そしてゼウスの娘タレイアの4人はサイクロプスに襲われ、タレイアは命を投げ出して3人を守った。そして、ゼウスはタレイアに、木となって訓練所を守るという新たな生を授けたのだった。そのタレイアの木が今、2度目の死に向かっているのだった。
 魔の海に隠された黄金の羊毛があれば、タレイアの木を生き返らせることができることを調べ上げたアナベスは、ミスターDそのことを報告する。ところが、ミスターDがその使者として選んだのはパーシーでもアナベスでもなく、戦いの神アレスの娘の半神クラリサだった。しかし、「3神の子が世界を救うか破滅させるか」という予言の真偽を確かめたい気持ちを抑えきれないパーシーは、アナベス、守護者のグローバー、それにタイソンを伴って、同じく黄金の毛皮を手に入れる旅に出る。そして、パーシーたちは、ルークがやはり黄金の羊毛を狙っていることを知ると同時に、黄金の羊毛へ導くはずのグローバーを拉致されてしまう。
 ルークの目的は、手に入れた黄金の羊毛を使ってゼウスとハデス、それにポセイドンが封印したタイタン族の王クロノスを復活させることだった。ルークがクロノスを復活させることを何が何でも阻止するために、途中で合流したクラリサも加わったパーシーの一行は、黄金の羊毛を手に入れるべくルークに立ち向かうのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    2D版と3D版が同時公開されているが、やはり3Dは日本語吹替版のみの上映で、もちろん選んだのは字幕版だから必然的に2D。最初にこの作品のチラシを見た時、なぜ主役がローガン・ラーマンから別の俳優に変わったのかが疑問で、そのためにやや観に行こうという意欲も低下気味だった。そして観てみると、アナベス役の女優も変わっていて、同じキャスティングなのはグローバーを演じたブランドン・T・ジャクソンだけだ・・・・・と思い込んでいたのだが。エンド・クレジットを観ると、パーシー役は前作と変わらずローガン・ラーマンだと知り愕然。おそらく髪を短く切ったために別人に見えたのだろうが、それにしてもいまでもポスターのパーシーはどう見てもローガン・ラーマンには見えない。
 そしてさらに、帰宅してDVDを観てみたら、アナベス役の女優も前作と同じアレクサンドラ・ダダリオと知って、さらに愕然。ここまで自分の記憶が当てにならないとは・・・・・。そんな3人のトリオは、まるで『ハリー・ポッター』シリーズのハリー、ハーマイオニー、そしてロンのようだ。そう言えば、このシリーズ2作のいずれもプロデューサーにクリス・コロンバスの名前があるのは偶然だろうか。そんな3人に加え、前作で稲妻を盗み出したルークも引き続き登場している。『アイ・アム・ナンバー4』でもそうだったように、ジェイク・アベルはクセのあるキャラクターを演じることが多いようだ。にしても、前作に引き続き今回もまた悪役がルークとは、いくらなんでも安直すぎる気はするけどね。
 前作では神と人間の間に生まれた半神を“デミゴッド”と称していたのに、この作品では“ハーフゴッド”に変わっているのには何か理由があるのだろうか。また、一つ目の巨人“Cyclops”だが、登場人物は皆“サイクロプス”と発音していたのにもかかわらず。字幕では“キュクロプス”となっていたのも気になる。確かに、“サイクロプス”とは英語での発音で、ギリシア語では“キュクロプス”が正しいのかもしれないが、私にはどうしても“サイクロプス”の方が慣れ親しんでいて一般的だと思えるのだ。
 前作でのアナベスのように、パーシーに対抗意識を燃やすキャラクターとして、アレスの娘クラリサが登場するが、演じるレヴェン・ランビンがアレクサンドラ・ダダリオに負けず劣らず美人なのは嬉しい限り。そして、もう一人の新キャラクターである一つ目の巨人・サイクロプスのタイソンだが、彼もやはりポセイドンの息子だということは・・・・・ポセイドンって、神でも人間でも、果てはサイクロプスまで、愛情の対象には見境がないってことか?もしかして、今度はパーシーに犬や猫の兄弟が登場しかねないんじゃない?なんてことが心配になってしまう(笑)。
 ラストでは黄金の羊毛の効果でゼウスの娘の半神であるタレイアが生き返り、これで「3神の子が世界を・・・・・」という予言の対象がパーシーだけではなくなったわけだ。そして、続編があることを充分ににおわせる終わり方で、この手のファンタジーが嫌いじゃない私としては、ちょっと期待してしまう。もしも次の作品が製作されるならば、それはタレイアを中心に展開されることは間違いないんじゃないかな。あ、もしかしたら、加えてハデスの子の半神も登場したりして。