評     価  

 
       
File No. 1905  
       
製作年 / 公開日   2013年 / 2013年11月08日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   キンバリー・ピアース  
       
上 映 時 間   100分  
       
公開時コピー   最も恐ろしく、切ない青春。  

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト   クロエ・グレース・モレッツ [as キャリー・ホワイト]
ジュリアン・ムーア [as マーガレット・ホワイト]
ガブリエラ・ワイルド [as スー・スネル]
アンセル・エルゴート [as トミー・ロス]
アレックス・ラッセル [as ビリー・ノーラン]
ポーシャ・ダブルデイ [as クリス・ハージェンセン]
ジュディ・グリア [as Ms.デスジャーディン]
ゾーイ・ベルキン [as ティナ]
サマンサ・ワインスタイン [as ヘザー]
カリッサ・ストレイン [as ニッキ]
ケイティ・ストレイン [as リジー]
バリー・シャバカ・ヘンリー [as モートン校長]
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ    キャリー・ホワイトは地味で内気な冴えない高校生で、学校では笑い者にされていた。家庭でも狂信的な母マーガレットに厳しく監視され、幸せとはいえない、孤独で鬱屈とした日々を送っている。
 ある日、初潮を迎えたキャリーは事態が把握できずに混乱し、そんなキャリーをクリスらは散々もてあそんだ上に、動画を撮影してネットに掲載してしまう。その中で事態を見ながら何も出来なかったスーはキャリーに対する態度を改め、自分が一緒にプロムに行くはずだった恋人のトミーに、キャリーを誘ってプロムに行くよう頼み込む。
 一方、首謀者のクリスはキャリーに対する憎悪をさらに募らせ、恋人のビリーと共に、トミーとプロムへやってくるキャリーにさらなる嫌がらせを企てる。豚を殺して、その血をキャリーに浴びせる仕掛けをしたのだ。
 手作りのドレスに身を包み、憧れのトミーと共に会場の注目を一身に浴びたキャリーだったが、クリスが仕掛けた悲劇が訪れる。パーティーの終盤、2人がプロムのベストカップルに選ばれ、幸せの絶頂を感じた瞬間、キャリーの頭上から大量の血が浴びせられる。頭から足の先まで血にまみれ、美しいドレスは深紅に染まり、会場は非情な嘲笑に包まれる。その瞬間、キャリーの抑圧された怒りは頂点に達し、恐ろしい力が会場に襲いかかるのだった・・・・・。
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント    スティーヴン・キングの同名小説を1976年にブライアン・デ・パルマ監督で映画化した『キャリー』を、『キック・アス』のクロエ・グレース・モレッツを主演にリメイクした作品。当時、私は『キャリー』というタイトルの映画が公開されていたのは知っていたが、まだ今のように映画狂いでもなかったし、おまけにまだ精神年齢・実年齢が共に幼かったため、劇場で観ることもビデオやDVDで観ることもなく、この作品で初めて『キャリー』を観たことになる。
 『キック・アス』の時はまだまだお子ちゃまだったクロエも、少女から女性への過渡期にあるためか、ずいぶんと丸くなった・・・・・いや、ハッキリ言えば、ずいぶん太ったようだ。シャワーシーンや入浴シーンがあるが、二の腕の辺りとかを見ると、さすがに太めが好きな私でさえも「もうちょっとやせた方がいいんじゃない?」と言いたくなる。余談だが、来年2月に公開の『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』が、ちょっと心配になってきた。確か、旧作でキャリーを演じたシシー・スペイセクは、もっとスリムな少女だったはずなんだけどなぁ。
 ホラーに属する作品だが、何がコワイかといってクロエ扮するキャリーの母親を演じたジュリアン・ムーアの見た目ほどコワイものはない(笑)。このところ年齢を重ねるごとにますます人間離れしてる・・・・・なんて言ったら失礼かもしれないが、ますます美人からかけ離れてきているのは間違いない。
 とにかくキャリーに対するクリスらの嫌がらせは限度を超えていて、観ていて嫌悪感を通り越して怒りすら覚えてしまう。クリスがプロムに参加禁止を食らったのも、元を正せば初潮とは知らず出血に怯えるキャリーに対する嫌がらせで、それこそ外道の逆恨みだ。そのおかげで、通常であれば思わず目を背けてしまいそうな残酷なシーンでも、ことクリスに関してはむしろ爽快感を覚えてしまうというのは困ったものだ。
 そんな、この作品では完全な悪役のクリス、彼女を演じたポーシャ・ダブルデイが、ちょうどミラ・クニスを若くしたような感じで、なかなかの美形だ。この作品をきっかけに、いつか頭角を現してくるのではないかと、密かに期待している。