評 価
File No.
1939
製作年 / 公開日
2013年 / 2014年01月11日
製 作 国
日 本
監 督
永井 聡
上 映 時 間
105分
公開時コピー
恋と仕事。人生最大の審査(ジャッジ)!
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
妻夫木 聡
[as 太田喜一郎]
北川 景子
[as 大田ひかり]
リリー・フランキー
[as 鏡さん]
鈴木 京香
[as 大沢はるか]
豊川 悦司
[as 大滝一郎]
荒川 良々
[as カルロス]
玉山 鉄二
[as 竜也]
玄里
[as 原田]
田中 要次
[as 伊沢]
風間 杜夫
[as 現通社長]
でんでん
[as ちくわ堂社長]
浜野 謙太
[as ちくわ堂社長の息子]
伊藤 歩
[as 麻里子]
加瀬 亮
[as 太田の先輩]
木村 祐一
[as CMディレクター]
あがた 森魚
[as エースコックの宣伝室長]
松本 伊代
[as 経理の松本さん]
志賀廣太郎
[as カラオケ店の店長]
柄本 時生
[as カラオケ店の店員]
福本 清三
[as 謎の老人]
竹中 直人
[as 居酒屋のおっちゃん]
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あ ら す じ
大手広告代理店の落ちこぼれ広告マン・
太田喜一郎
は、キツネうどんのCMでクライアントから無理難題を押しつけられ、その結果CMは見事に失敗作となってしまう。そこへ、社内一のクセモノ上司・
大滝一郎
から、自分の代わりにとテレビCMの世界一を決めるサンタモニカ国際広告祭での審査員を命じられてしまう。実は、誰が観ても予選落ちが間違いないちくわのCMを、国際広告祭で受賞させるよう命じられた大滝が、責任逃れのために太田に審査員を押しつけたのだった。
英語が苦手な太田は、大滝のアドバイスでなぜか審査会に詳しい窓際族の
鏡さん
から、怪しげな特訓を受ける。さらに、単身だとゲイだと勘違いされると鏡さんに言われた太田は、ギャンブル好きだが仕事ができ、英語も堪能な同僚の
大田ひかり
に同行を懇願する。ひかりは嫌々ながら“偽の妻”として、太田と一緒に広告祭へ行くことになる。
世界各国の代表が集う華やかな審査会が開幕すると、大滝からかかった電話で、ちくわのCMで賞を獲らなければ太田は会社をクビになってしまうという事実を初めて知らされる。世界中のクセモノ揃いのクリエイターたちが駆け引きや小芝居に躍起になっており、さらに日本からはライバル会社のエリートクリエイター、
木沢はるか
も参戦する中、太田は持ち前のバカ正直さと鏡さん直伝の数種類の英語を武器に奮闘する。そして、そんな太田を助けるうちに、次第にひかりの太田に対する気持ちが動いていく・・・・・。
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たぴおか的コメント
いや〜、久々にモロ私の笑いのツボにはまった作品。これだけ笑えた邦画は、もしかしたら『キサラギ』以来かもしれない。冒頭のキツネの着ぐるみが、妙にリアルなのはちょっと気持ち悪かったが(笑)、それ以降随所にちりばめられた小ネタが実に上手く本編に絡められていて無駄がない。主人公の妻夫木扮する太田喜一郎と、トヨエツ扮する上司の大滝一郎、それに太田喜一郎と大田ひかりという名前の妙。リリー・フランキー扮する鏡さんの、一見何の役にもたたないとしか思えないペン回しやラムちゃんのTシャツにカマキリ拳法の真似など、数々の馬鹿げたアドバイスが後に意外な形で生きてくること。それらがすべて絶妙な笑いと相俟って、まったく退屈することがない。
驚いたのは、この作品の中核をなしているキツネのCMが、実際にテレビで流れていたことだ。もっとも、映画の中のCMそのままじゃとてもじゃないけど流せないから(笑)、大幅に変更されてはいるけれど。スポンサー名は映画の中でもハッキリと“エースコック”と言っているところを見ると、当然エースコックがこの作品の製作に絡んでいるのだろう。そして、エースコックだけじゃなく、世界のトヨタ自動車もまた実名で登場しているのだ。
CMがテーマの作品だから、何作かは実際にCMを作って見せなきゃならないわけだが、トヨタのCMがなかなか良く出来ているのには感心した。そして、太田同様に私も感銘を受けた、かつての広告祭グランプリの靴のCM。“逆風は、向きを変えれば追い風になる”は名言だね。そうかと思うと、あまりにもバカバカしくて笑うしかないキツネうどんのCM、あまりに酷すぎて笑うことすらできないちくわのCMなどなど。バラエティに富んだCMを観ているだけでも、結構楽しめたりする。
こういう情けない男を演じさせると、妻夫木は抜群に上手い。そして、北川景子演じるツンデレなひかりとの相性も抜群。曲者ぶりを遺憾なく発揮するトヨエツがまたサイコーのハマリ役で、その高田純次のようなテキトーさには笑わずにいられない。基本的にはナンセンス・コメディなのだが、それでいて根幹となるストーリーはちゃんと押さえてあるところが憎いね。おそらく、今年のコメディ作品の中ではトップにランクされる作品だと思う、それほど見事に私の好みの作品だった。