評     価  

 
       
File No. 1982  
       
製作年 / 公開日   2014年 / 2014年03月14日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ジョゼ・パヂーリャ  
       
上 映 時 間   117分  
       
公開時コピー   半分人間、半分ロボット
最強の警官誕生。
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ジョエル・キナマン [as アレックス・マーフィ]
ゲイリー・オールドマン [as デネット・ノートン博士]
マイケル・キートン [as レイモンド・セラーズ]
アビー・コーニッシュ [as クララ・マーフィ]
ジャッキー・アール・ヘイリー [as リック・マトックス]
マイケル・K・ウィリアムズ [as ジャック・ルイス]
ジェニファー・イーリー [as リズ・クライン]
ジェイ・バルシェル [as トム・ポープ]
アリアンヌ・ジーン=バプティスト [as カレン・ディーン警察本部長]
エイミー・ガルシア [as ジェイ・キム]
ダグラス・アーバンスキー [as デュラン市長]
ジョン・ポール・ラッタン [as デヴィッド・マーフィ]
サミュエル・L・ジャクソン [as パット・ノヴァック]
 
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あ ら す じ    2028年、巨大企業オムニコープ社がロボット・テクノロジーの分野で支配的な地位を占めていた。アメリカのデトロイトで愛する妻クララと息子のデヴィッドと共に幸せな生活を送っていた勤勉な警官アレックス・マーフィーは、ある日車に仕掛けられた爆弾で重傷を負ってしまう。
 生死の境を彷徨いながらも、オムニコープ社の最新ロボット技術によって、アレックスは奇跡的に一命を取り留める。だがそれは、普通の人間ではなく、驚異的な能力を持つサイボーグ警官“ロボコップ”に生まれ変わることを意味していた。新たな命を得て数々の凶悪犯罪に立ち向かうアレックスだったが、やがて予想をもしなかった問題に直面することになる・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    ポール・ヴァーホーヴェン監督がメガホンを執った『ロボコップ』(1987年)のリメイク・・・・・じゃなくてリブート(=再起動)作。オリジナルの『ロボコップ』に対して星5個と、結構厳しめの評価をした私だったが、この作品と見比べるとやはりオリジナルに軍配を上げざるを得ない。
 そもそも今回のロボコップ、首から下は完全なロボットのはずなのに、彼の動作を観ているとアーマースーツに身を包んだフツーの人間にしか見えないのは致命的。それほど動作がスムーズ過ぎるのだ。また、ヴァーホーヴェン版よりも洗練されたデザインにしたのも、ロボットに見えないという欠点に拍車をかけていて、完全に狙いが裏目に出たようだ。
 ヴァーホーヴェン版では、次々と街の犯罪者を検挙したロボコップだが、この作品でアレックスがロボコップとして活躍するのは、市民に対するお披露目の場で凶悪犯を発見して逮捕したという偶然の産物のみで、後は警官殺人未遂の犯人、平たく言えば自分を殺そうとした犯人をひたすら追うという、私に言わせれば単なる私怨に走るだけなのだ。
 また、50口径の銃で撃たれたら致命傷だなんていう、なぜわざわざそんな中途半端な設定にしたのかが意味不明。作るならコピーにあるように文字通り“最強の警官”にするべきで、2028年の未来だったら、50口径だろうがバズーカだろうがびくともしない剛性のロボットだって作れないわけがないのに。
 冒頭のアフガニスタン(?)でオムニ社のロボットが活躍するシーンが、いたずらに冗長過ぎるし、サミュエル・L・ジャクソン演じるノヴァックの存在も効果的とは言えないんじゃないだろうか。彼のコメントは完全にオムニ社偏重主義に陥っていて、もしかしてあの番組はオムニ社が世論を操作するために放映してるんじゃないか、なんて勘ぐりたくもなる。
 そんなわけで、私の目は主人公のアレックスよりも、彼を生み出したゲイリー・オールドマン演じるノートン博士や、アビー・コーニッシュ演じるアレックスの妻クララに向いてしまうのは仕方ないだろう(笑)。前作でアレックスが頭を打ち抜かれるような残酷なシーンがないだけマシだろうか(あのシーン、完全にトラウマになっているみたいだ)。