評     価  

 
       
File No. 1996  
       
製作年 / 公開日   2014年 / 2014年06月28日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ウォーリー・フィスター  
       
上 映 時 間   119分  
       
公開時コピー   進化するのは、
人類だけなのか
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ジョニー・デップ [as ウィル・キャスター]
レベッカ・ホール [as エヴリン・キャスター]
ポール・ベタニー [as マックス・ウォーターズ]
キリアン・マーフィ [as ブキャナン捜査官]
ケイト・マーラ [as ブリー]
コール・ハウザー [as スティーヴンス大佐]
モーガン・フリーマン [as ジョセフ・タガー]
クリフトン・コリンズ・Jr. [as マーティン]
コリー・ハードリクト [as ジョエル・エドマンド]
フォーク・ハンチェル [as ボブ]
ジョシュ・スチュワート [as ポール]
ルース・レインズ [as ロジャー]
 
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あ ら す じ    人工知能が人間の知性を超える現象“トランセンデンス”を開発研究する科学者ウィル・キャスターは、ある日、反テクノロジーの過激派組織R.I.F.T.の凶弾に倒れてしまう。幸い致命傷には至らなかったものの、銃弾に込められた放射性物質がウィルの体を蝕んでいき、死に至るのをただ見守るほかはなかった。
 ウィルの死の間際に、やはり科学者であるウィルの妻エヴリンは、彼の頭脳をスーパーコンピューターへインストールことを思いつく。友人のマックス・ウォーターズが見守る中インストールは行われ、エヴリンはコンピュータを介してウィルとの再会に成功する。そしてそれは、自我を持った超頭脳の誕生であった。
 ウィルの意識はコンピューターの中で生かされ、ネットワークの力により軍事機密、金融、政治から個人情報まで地球上のすべての情報を手に入れることになる。やがて、超高速処理能力で化学反応を引き起こしながら、人類の想像を遥かに超える進化をし、制御不能な暴走を始めるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    6月28日の公開よりも2ヶ月以上も早く、マスコミ向け完成披露試写会でお目にかかることとなった。場所は丸の内ピカデリーのスクリーン1で、座席数が800を超えるという超マンモス劇場は、私が今までに経験したことがない規模だった。
 劇場の紹介はどうでもいい話なのでこれくらいにして、話を本筋に戻すと、まずチラシやポスターに“ジョニー・デップ×クリストファー・ノーラン”とあったから、てっきりノーラン監督作かと思ったら、彼は今回は制作総指揮に回り、メガホンを執ったのはウォーリー・フィスターという聞き慣れない名前の監督で、実はクリストファー・ノーランとタッグを組んで撮影を担当していた名カメラマンとのことだ。
 そのせいか、クリストファー・ノーラン的な世界観はしっかりと引き継がれていて、迫力ある映像は見応え充分だ。特に、砂漠に設置された無数の太陽電池が修復するシーンなどは、まるで『インセプション』を観ているかのような錯覚に陥ってしまいそう。
 ジョニー演じる主役ウィルの妻がレベッカ・ホール、友人にモーガン・フリーマンとポール・ベタニー、そしてFBI捜査官にキリアン・マーフィと、なかなかの豪華キャストなのだが、残念ながら彼らの持ち味が全くといっていいほど生かされていない。特に、キリアン・マーフィの扱いは酷いんじゃないの?あれじゃぁ誰が演じても同じで、彼ほどの個性派俳優を抜擢した意味がないよ。
 というわけで、結局はジョニーとレベッカの2人芝居的な色合いが濃い作品となったわけだが、レベッカはともかくジョニーの方は、もともとジャック・スパロウやマッド・ハッターのような特異なキャラでこそ生きる持ち味が、コンピュータ内の上半身のみの演技じゃねぇ。