評     価  

 
       
File No. 2027  
       
製作年 / 公開日   2014年 / 2014年06月07日  
       
製  作  国   アメリカ / カ ナ ダ / ド イ ツ  
       
監      督   ポール・W・S・アンダーソン  
       
上 映 時 間   105分  
       
公開時コピー   たとえ世界が滅びても
生きて、守る。
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト   キット・ハリントン [as マイロ]
キャリー=アン・モス [as アウレリア]
エミリー・ブラウニング [as カッシア]
アドウェール・アキノエ=アグバエ [as アティカス]
ジェシカ・ルーカス [as アリアドネ]
ジャレッド・ハリス [as セヴェルス]
キーファー・サザーランド [as コルヴス]
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ    ケルト人騎馬族の生き残りでグラディエーターのマイロは、ローマ人への復讐心を胸に秘め、奴隷として戦いに身を投じていた。ある日、マイロはポンペイの有力者セヴェルスアウレリア夫妻の娘カッシアと出会い、恋に落ちる。
 彼女はポンペイの平和と引き換えにコルヴス上院議員との婚姻を迫られていたが、その男こそマイロの復讐の相手だった。そしてマイロは、最強のグラディエーターアティカスの最後の試合の相手に指名されてしまう。そんな折、ヴェスヴィオ火山が噴火し街に危険が迫る・・・・・。
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント    西暦79年8月24日に実際に起きた、ヴェスヴィオ火山の噴火で地中に埋まってしまったポンペイを描いた歴史スペクタクル作品。最近3Dは日本語吹替版が多いのだが、幸いこの作品は3Dの字幕版があったので、迷わず3Dで観ることにした。実を言うと、この作品を観たいと思った最大の動機はエミリー・ブラウニングの存在で、内容には全く期待していなかったのだが、ヴェスヴィオ火山が噴火するシーンでは予想を遙かに上回る迫力に圧倒された。正直鳥肌が立った。
 前半はともすれば平板に思えて退屈してしまいかねないが、クライマックスの火山が噴火するCGは前述の通り迫力満点だ。ナゼ、噴石が主人公を直撃しないのか、なんて疑問を抱くかもしれないが、そんな突っ込みをしちゃいけない(笑)。大自然の壮大な力の前には、人間がいかに無力な存在であるか。いかにローマ帝国が強大であろうとも、逃げ惑う人々をあざ笑うかのように溶岩が降り注ぎ、火砕流が押し寄せる圧倒的な自然の力を人々は思い知るのだ。
 主役のマイロを演じたキット・ハリントンには、どうやら『サイレント・ヒル リベレーション』でお目にかかっていたようだが、全く記憶にない(笑)。ちょっと若い頃のオーランド・ブルームを思わせるようなルックスに、おそらくこの作品のために相当なトレーニングを積んだのだろうと思われる肉体美が見事。1986年生まれの28歳という若さで、これからのブレイクが期待大だ。そして、お目当てのエミリーだが、『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』の時には「こんなに可愛い娘がいるなんて!」と驚かされたものだが、その後『エンジェル・ウォーズ』『スリーピング・ビューティー』と年を経るごとにだんだんその輝きが薄れてきているようで残念。
 一方、マイロの宿敵でカッシアに無理矢理結婚を迫る元老院のコルヴスだが、演じるのがキーファー・サザーランドとはあまりにハマリ役過ぎる。最近、この手の卑劣漢を演じさせるならば、キーファーかあるいはピーター・サースガード以外にあり得ないと確信している私の期待に、充分に応えてくれる予想通りの悪役ぶりはさすが。
 カッシアの母親役がキャリー=アン・モスとは・・・・・『マトリックス』シリーズから既に10年以上も経ったんだという、時の流れを嫌でも感じてしまう。