評     価  

 
       
File No. 2029  
       
製作年 / 公開日   2014年 / 2014年06月13日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ダーレン・アロノフスキー  
       
上 映 時 間   138分  
       
公開時コピー   その舟に、
すべての希望は託された。
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト   ラッセル・クロウ [as ノア]
ジェニファー・コネリー [as ナーマ]
レイ・ウィンストン [as トバル・カイン]
エマ・ワトソン [as イラ]
アンソニー・ホプキンス [as メトシェラ]
ローガン・ラーマン [as ハム]
ダグラス・ブース [as セム]
ケヴィン・デュランド [as ラミール]
マートン・ソーカス [as ラメッチ]
マディソン・ダヴェンポート [as ナエル]
ダコタ・ゴヨ [as 若き日のノア]
フィン・ウィットロック [as 若き日のトバル・カイン]
ゲヴィン・カサレグノ [as 若き日のセム]
ノーラン・グロス [as 若き日のハム]
スカイラー・バーク [as 若き日のイラ]
アリアンヌ・ラインハート [as イヴ]
アダム・グリフィス [as アダム]
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ    ある夜、眠っていたノアは恐ろしい光景を見る。それは、堕落した人間を滅ぼすために、地上からすべてを消し去り、新たな世界を創るという神の宣告だった。大洪水が来ることを知ったノアは、妻ナーマと3人の息子である長男セム、次男ハム、三男ヤフェト、そして養女イラとともに、罪のない動物たちを守るための箱舟を造り始める。
 やがて、ノアの父を殺した宿敵トバル・カインがノアの計画を知り、舟を奪いに来る。その壮絶な戦いのなか、暗転した空から激しい豪雨が大地に降り注ぎ、大洪水が始まる。地上の水門が開き水柱が立ち上がり、濁流が地上を覆うなか、ノアの家族と動物たちを乗せた箱舟が流されていく。閉ざされた箱舟のなかで、神に託された驚くべき使命を打ち明けるノア。ノアと家族の未来とは? 人類の罪とは? そして、世界を新たに創造するという約束の結末とは・・・・・?
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント    人類史上最古にして最大のミステリーと言われる“ノアの方舟”伝説を描いた壮大なスペクタクル巨編。今まで映像化が不可能と言われてきたのもわかる気がするが、それと同時に不可能を可能にした現在の映像技術の進歩には、もはや映像化できないものはないのではないか?とすら思える。どうやら3Dでの上映はないようだが、大洪水が始まるシーンの迫力は凄まじく、是非3D映像で観てみたい、そんな衝動に駆られる作品だった。尺が138分とちょっと長めだが、先日の『グランド・ブダペスト・ホテル』と違い、仕事を終えての鑑賞にもかかわらず眠気を感じさせない、適度な緊張感で観る者を飽きさせない。
 ラッセル・クロウとジェニファー・コネリーといえば、2001年にアカデミー作品賞を受賞した『ビューティフル・マインド』でも夫婦役を演じていて、ラッセル・クロウが主演男優賞にノミネートされ、ジェニファーが助演女優賞を受賞したことを思い出す。そして、『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー役でおなじみのエマ・ワトソン、『賢者の石』の頃と比べると垢抜けて綺麗になったね。『パーシー・ジャクソン』『三銃士』のローガン・ラーマンが次男のハム役を演じているけど、出番や見せ場は兄セムを演じるダグラス・ブースよりも多いのは、やはり俳優としての格の違いなんだろうな。
 内容が内容だけに、聖書や神が絡んでくるのは、無宗教派の私にとってはちょっと苦痛。特に、あまりにも頑なに神との約束を果たそうと、生まれたばかりの双子の孫娘を殺そうとするなど、「そんなこと神は望んでないよ!」と叫びたくなる。神が望んだのは人間を全て根絶やしにすることなんかじゃなく、セムとイラ、そして、ハムとこれから出会う女性が、それぞれ新しいアダムとイヴになって、新たな世界を築いていくことだと私は思う。ただし、ノアの一家以外はいないだろうと思われる世界で、どうやって子孫を残していくのかは大いに疑問だけど(笑)。