評 価
File No.
2032
製作年 / 公開日
2013年 / 2014年06月14日
製 作 国
アメリカ
監 督
アンドリュー・ニコル
上 映 時 間
125分
公開時コピー
一つの身体に二つの魂、
彼女は救世主か破壊者か?
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
シアーシャ・ローナン
[as メラニー・ストライダー/ワンダラー(ワンダ)]
ジェイク・アベル
[as イアン]
マックス・アイアンズ
[as ジャレド・ハウ]
フランシス・フィッシャー
[as マギー]
チャンドラー・カンタベリー
[as ジェイミー・ストライダー]
ダイアン・クルーガー
[as シーカー/レイシー]
ウィリアム・ハート
[as ジェブ・ストライダー]
ボイド・ホルブルック
[as カイル]
スコット・ローレンス
[as ドク]
スティーブン・ライダー
[as シーカー・リード]
ジェイレン・ムーア
[as シーカー・ソング]
スティーブン・コンロイ
[as シーカー・サンズ]
マーカス・ライル・ブラウン
[as ヒーラー・フォーズ]
ショーン・カーター・ピーターソン
[as ウェス]
レーデン・グリア
[as リリー]
デヴィッド・ハウス
[as シーカー・サマーズ]
アンドレア・フランクル
[as ヒーラー・スカイ]
ボキーム・ウッドバイン
[as ネイト]
エミリー・ブラウニング
[as ワンダ]
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あ ら す じ
ソウルという知的生命体が地球へ来襲し、次々に人間に寄生する。首筋から入り込んで身体も意識も乗っ取るソウルを前に、人類は絶滅の危機にあった。ソウルの手から逃れたわずかばかりの人間は、辺境の地で身を寄せ合うように細々と暮らしていた。そんな人類の生き残りのひとり、
メラニー・ストライダー
は、ある日ソウルに見つかってしまい、仲間をかばうために窓から飛び降りて自殺を図る。だが、死なずにソウルに捕らえられたメラニーは、ソウルに寄生されてしまい“ワンダラー”と名付けられる。
シーカーの命令で残った仲間の居場所を追求されるワンダラーだったが、メラニーとしての意識や記憶が蘇り、一つの身体の中に地球を征服しようとするソウルと絶滅を逃れようとする人間の心が宿る。メラニーに説き伏せられたワンダラーは、施設を脱出しメラニーの仲間の元へと向かうが、砂漠で行き倒れになってしまい、かつてのメラニーの仲間たちに助けられる。そして、リーダーである叔父の
ジェブ・ストライダー
や、メラニーの弟
ジェイミー・ストライダー
、恋人の
ジャレド・ハウ
らと再会するが、ソウルに乗っ取られた彼女を皆は殺そうとする。
ジェブの一言で命を救われたワンダラーは、自分の中にメラニーがいることを隠しながら、人間に溶け込もうとする。やがて、人々はワンダラーが敵ではないことを認め、次第に心を開くようになる。そして、“ワンダ”と呼ばれるようになった彼女は
イアン
と恋に落ちる。イアンとジャレドの板挟みとなり、このままでは人間もソウルも共に傷つけ合うだけだと悟ったワンダは、ある決断をする・・・・・。
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たぴおか的コメント
かなり甘い採点だとは自分でも思うけど、もしかしたらこのまま星10個の作品がないままに1年が終わるんじゃないか、なんて危惧もあって、今年初めての満点にしてみた。『グランド・ブダペスト・ホテル』ではこき下ろしたシアーシャ・ローナンが主演する作品だが、確かに今でも彼女が美人とは思えないし、女優としても積極的には好きになれないタイプとは言え、それは作品自体の評価とはあくまでも別物ということで(笑)。
地球が人に寄生して乗っ取るというエイリアンに侵略されて、という展開の作品は少なくないと思うが、この作品の展開は「今までにどこかで観た気が・・・・・」という類似作品を想起させない斬新さがまずは気に入った。だから、先の展開が読めずに、知らず知らずに作品の世界に引き込まれる。こういう作品だと、たとえ仕事帰りで疲れていても、睡魔に襲われることはないはずだ。
被侵略者である地球人と、侵略者であるエイリアンとの間にいつしか心が通い合う、というのは珍しくない設定だが、この作品ではそれが度を超して恋愛感情にまで発展してしまったわけだ。異種族ではあるけど、身体だけは地球の人間だからなのだろうか。それにしても、ラストでのワンダの決断は、ちょっと観ていて切なくなるくらい悲しい。そこへもってきて、突如エミリー・ブラウニングの登場とあって、私には嬉しい不意打ちとなったわけだ(笑)。
珍しくダイアン・クルーガーが悪役を演じているが、いつも善人役を演じることが多い美女が悪役を演じると、これが「可愛さ余って憎さ百倍」ってやつで、敵役としてはうってつけだ。そして、準主役が本来であればシアーシャ演じるメラニーの恋人・ジャレドのはずだが、この作品ではジェイク・アベル扮するイアンが重要な役割を演じている。いつもは『アイ・アム・ナンバー4』のようにクセのある役柄が多い彼だが、この作品では彼の思いが通じて欲しい、なんてついつい思い入れしてしまった。ワンダ(メラニー)とイアン、そしてジャレドの三角関係(四角かな?)にどういう結末が訪れるかも、注目すべき点だ。
クレジットに名前はなかったが、最後に登場したのは私が見間違えるはずがない(笑)、『ポンペイ』でヒロインを演じたエミリー・ブラウニングだ。上の役名には“ワンダ”と書いておいたが、なぜワンダが2人いるのか?それは観てのお楽しみってことで。