評 価
File No.
2040
製作年 / 公開日
2013年 / 2014年06月28日
製 作 国
アメリカ
監 督
スパイク・リー
上 映 時 間
103分
公開時コピー
おまえは誰だ?
なぜ、俺を20年監禁した?
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
ジョシュ・ブローリン
[as ジョー・デュセット]
エリザベス・オルセン
[as マリー・セバスチャン]
シャールト・コプリー
[as エイドリアン・プライス]
サミュエル・L・ジャクソン
[as チェイニー]
マイケル・インペリオリ
[as チャッキー]
ジェームズ・ランソン
[as Dr.トム・メルビー]
マックス・カセラ
[as ジェームズ・プレストレイ]
リンダ・エモンド
[as エドウィナ・バーク]
エルヴィス・ノラスコ
[as コルテス]
ラミ・マレック
[as ブラウニング]
ランス・レディック
[as ダニエル・ニューカム]
ハンナ・ウェア
[as ドナ・ハウスローン]
リチャード・ポートナウ
[as バーニー・シャーキー]
ハンナ・シモーヌ
[as ステファニー・リー]
シエラ・ペイトン
[as カプリ]
ケイトリン・ダラニー
[as エマ・プライス]
イルフェネシュ・ハデラ
[as ジュディ]
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あ ら す じ
1993年10月8日、広告代理店で重役を務める
ジョー・デュセット
は朦朧とするほど泥酔して、友人
チャッキー
のバーを訪ねるが、そのまま何者かに拉致されてしまう。気が付くと彼は、見知らぬ部屋の中にいた。何者かの監視下に置かれたその部屋からは出ることができず、ただ無為に過ごすしかなかった。そして、部屋に置かれたテレビには、ジョーの家が何者かに襲われて、一人娘のミアは助かったものの、妻のドナがレイプされた挙げ句に殺されてしまい、しかも監禁されていたはずのジョーが容疑者として手配されているというニュースが映し出される。
理由もわからず監禁されながら送る至極単調な日々に、次第にジョーの精神は蝕まれていく。ところが、監禁生活20年目に入ったある日、突如ジョーは解放される。看護師の
マリー・セバスチャン
と知り合ったジョーは、彼女の力を借りて自分の20年を奪い陥れた男に復讐しようと猛然と動きまわる。やがて、そんなジョーの前に人間性をかなぐり捨てたかのような犯人が現れ、ジョーに取引を持ちかける。それは、自分が誰なのか、そして、なぜジョーを20年も監禁したか、という2つの質問に5日以内に答えることができれば、犯人は罪を認めてジョーに賞品を渡すというものだった・・・・・。
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たぴおか的コメント
日本の原作を韓国が映画化し、それをさらにハリウッドがリメイクしたという国籍不詳な作品で、私がこの作品を観ようと思った理由は、『マーサ、あるいはマーシー・メイ』のエリザベス・オルセンを久しぶりに観られることにあった(もっとも、もうちょっと待てば『GODZILLA』で彼女を観ることができるんだけどね)。
韓流映画にはぴったりな、重苦しいある意味陰惨な雰囲気の中で展開されるストーリーは、ハリウッド映画とは趣を異にしているように感じられる。そもそも、典型的な銃社会であるアメリカにおいて、格闘シーンで一切銃が使われないってのは、異様にしか思えない。ジョシュ・ブローリン演じる主人公・ジョーが、自分を監禁した組織に乗り込むシーンでは、ジョーの武器がポスターにもあるハンマーというのも滑稽だが、対する組織の連中が手にするのはバットや木の棒だなんて、どう考えても不自然。不自然と言えば、いくらジョーが20年間身体を鍛えたとしても、あれだけの人数を相手にしたら勝ち目などあるはずないんだけどね。
重苦しい作風の中、エリザベス・オルセンの存在が大きい。一抹の清涼剤とでも言うか、彼女が登場するだけで画面が華やいで見えるのは、私だけではないだろう。彼女がオールヌードを披露してくれているとは夢にも思っていなかったので、あれは棚からぼた餅のオマケだった。ただ、これがさほど有名でない女優だったらともかく、彼女をキャスティングしたが故に私の邪推が当たってしまって、結末が想像できてしまったのはちょっと残念。
「なぜジョーは20年間監禁されたのか?」そして「なぜ20年たった今解放されたのか?」それが作品を貫くテーマなのだが、その理由があまりに「外道の逆恨み」としか思えないもので、犯人の動機としては弱過ぎるように思える。そもそも、プライス家に起きた悲劇の原因は、娘と近親相姦という人道に外れた行為をしていた父親にあるわけで、あの父にしてあの息子あり、2人とも私に言わせれば狂ってる。それを棚に上げてのジョーの監禁・・・・・う〜ん、なんだかしっくりこない。