評 価
File No.
2052
製作年 / 公開日
2014年 / 2014年07月25日
製 作 国
アメリカ
監 督
ギャレス・エドワーズ
上 映 時 間
123分
公開時コピー
世界が終わる、
ゴジラが目覚める。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
最初に観たメディア
Theater
Television
Video
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト
アーロン・テイラー=ジョンソン
[as フォード・ブロディ]
渡辺 謙
[as 芹沢猪四郎博士]
ブライアン・クランストン
[as ジョー・ブロディ]
エリザベス・オルセン
[as エル・ブロディ]
カーソン・ボルデ
[as サム・ブロディ]
サリー・ホーキンス
[as ヴィヴィアン・グレアム]
ジュリエット・ビノシュ
[as サンドラ・ブロディ]
CJ・アダムズ
[as 少年時代のフォード]
デヴィッド・ストラザーン
[as ウィリアム・ステンツ司令官]
リチャード・T・ジョーンズ
[as ラッセル・ハンプトン大佐]
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ
1999年、フィリピン。日本人研究者の
芹沢猪四郎博士
と
ヴィヴィアン・グレアム
は、鉱山で謎の巨大古代生物の痕跡を発見する。同じ頃、日本の原子力発電所で大事故が発生し、原発で働いていた
ジョー・ブロディ
は最愛の妻
サンドラ
を失ってしまう。
15年後。ジョーの息子
フォード・ブロディ
は、父が立ち入り禁止になっていた原発跡地に不法侵入し警察に逮捕されたという知らせを受けて、身柄を引き受けに日本に向かう。ジョーは、未だに15年前の原発事故の謎に取り憑かれていたのだった。そして、真相解明のためにかつて住んでいた家に残されたデータが必要だとフォードを説得し、父子2人で再び立ち入り禁止区域へと侵入を図るが・・・・・。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント
日本映画のキャラクターではガメラと双璧をなす、誰もが知るゴジラのハリウッド版第2弾となる作品。98年の『GODZILLA』、あれはあまりに酷かった。ありゃ、ゴジラと呼べる代物じゃない、単なる巨大化したティラノサウルスで、唯一咆哮とその余韻だけは忠実に再現されていたものの、ゴジラファンである私はすっかり幻滅させられた記憶がある。それはともかく、「悪夢よさらば」と言わんばかりの予告編に乗せられて、早速劇場へ赴いた。初日のレイトショーでは2D版しか上映がなかったのが非常に残念。ゴジラの造形は予告編で何度も観ていたが、改めて観てみるとやっぱり首が短く全体的にズングリした印象が強くて、顔も強いて言うならばイグアナのようだ。とはいえ、じらしにじらされた末に、咆哮と共にGODZILLAが登場するシーンは迫力満点で背筋に鳥肌が立った。是非もう一度、今度はTCX + DOLBY ATMOSで観てみたいものだ。
ゴジラ60周年だから原点回帰(なんて思ってるのは、もしかしたら私だけかもしれないけど)ということで、今回のハリウッド版GODZILLAも前作同様に悪役の設定だと思っていたし、TOHOシネマズで何度も観た予告編でも悪役としか思えない編集の仕方だった。おまけに、コピーに「世界が終わる、ゴジラが目覚める」なんてあったら、誰だってGODZILLA対人類という構図を想像するのも無理ない。ところが観てみると、予想に反して悪役の怪獣ムートーを倒して海へ帰っていくという、日本版で言えば『ゴジラ対ヘドラ』から始まる一連のシリーズのような、『ゴジラ対ムートー』とでも言うべき、ゴジラをヒーロー的な位置づけに置いた作品だった。
主役のフォードを演じるアーロン・テイラー=ジョンソンが、まさかあの『キック・アス』のデイヴだったとは・・・・・絶句(笑)。クリスチャン・ベイルや、マシュー・マコノヒーと並んでカメレオン俳優と呼ばれているようだが、それにしても『キック・アス』のときの貧相な体格とは比べものにならないマッチョ体型には驚かされた。アーロンとその妻を演じたエリザベス・オルセンは、『アベンジャーズ』の続編『
The Avengers: Age of Ultron
』で姉弟役で再び共演するようだ。
この作品を観ていて気づいたのは、過去の2つの作品が背後に透けて見えるということ。自らゴジラファンだと語るJ・J・エイブラムス監督の『クローバーフィールド HAKAISHA』と、日本の怪獣物のファンだというギレルモ・デル・トロ監督の『パシフィック・リム』だ。『クローバーフィールド』で登場した巨大怪獣、そして『パシフィック・リム』での怪獣を倒すロボット、この2つの設定を経ていいとこ取りしたような作品が、ハリウッド版『GODZILLA』なのだ。
もはやハリウッド映画に登場しても何ら違和感を感じさせずに溶け込んでしまっている感のある渡辺謙。日本の至宝とも言うべきゴジラだからか、渡辺謙のキャスティングは至極当然に思える。英語のセリフも流暢だけど、ただGODZILLAの名前を言うセリフだけは英語の発音じゃなく、あくまで日本語で「We call him ゴジラ」と発音しているのは、彼のアドリブなのかな?