性懲りもなくまた観てしまった、シリーズ4作目となる今回の『ロストエイジ』。原題の“AGE OF EXTINCTION”は“絶滅の時代”とでも訳すべきだろうか。邦題に付された“ロストエイジ”とはは、ちと意味が違う気がする。過去3作の主演を務めたシャイア・ラブーフに代わり、今回はマーク・ウォールバーグを主役に起用したからには、より大人の鑑賞に堪えうる内容になっているのかと期待したのが甘かった。詰まるところは今までと変わり映えのしない、オートボットとディセプティコンの種族争いとあっては、ことさら特筆すべき点もなく、今までと一体どう違うというのだ?というのが正直な感想だ。
さすがに最初の頃は、車が変身するCGの見事さに感心させられたが、慣れというのは恐ろしいもので、今となってはごく当たり前に感じてる自分がいる。所詮トランスフォームの映像が売りの作品だけに、そこに驚きを感じなくなってしまうと、内容で勝負するにはあまりに陳腐で、その辺りがこの作品の限界なんだろうな。
今回の目玉とも言うべき、恐竜にトランスフォームする“ダイナボット”にしても、あんなモノをいきなり脈絡もなく登場させるの、ありか?何だか、オートボットとの間に曰く因縁がありそうだけど、それを全て割愛しての強引な登場の仕方は、観ている者を混乱に陥れかねない。これが子供だったら、突然恐竜にトランスフォームするダイナボットがオートボットの味方になってワクワクするかもしれないが、悲しいかなもはやこの手の作品を素直に楽しめる年齢じゃなくなったのか、『パシフィック・リム』や『GODZILLA』に熱くなった私でさえもいい加減辟易気味だ。