評 価
File No.
2093
製作年 / 公開日
2014年 / 2014年10月04日
製 作 国
イギリス
監 督
フィル・ホーキンズ
上 映 時 間
89分
公開時コピー
職を奪われた老映写技師が企む悪夢のような計画。
それは彼の筋書き通りに殺人が起こるスリラー映画を撮影すること・・・・・
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
ロバート・イングランド
[as スチュアート]
フィン・ジョーンズ
[as マーティン]
エミリー・バーリントン
[as アリー]
マラカイ・カービー
[as クライヴ]
キース・アレン
[as コリンズ]
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あ ら す じ
シネコンで映写技師を務める老練な
スチュアート
は、映画館のデジタル化によって売店に異動させられたうえに、年下の支配人
クライヴ
からクビを宣告されてしまう。クライヴに対し自ら辞めると宣言したスチュアートは、かねてから温めてきた目論見を実行に移すことを決意する。彼の目論見とは、映画館内の監視カメラなどの防犯設備を駆使し、本物のスリラー映画を撮影するという、恐るべき計画だった。
彼の映画の主人公に選ばれたのは、ホラー映画を観に訪れた
マーティン
と
アリー
のカップルだった。スチュアートはアリーに薬を飲ませて人質とすると、館内アナウンスを使ってマーティンを思いのままに動かし始める。しかも、意識が戻ったアリーには、驚くべき罠が仕掛けてあった・・・・・。
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たぴおか的コメント
主役のスチュアートを演じるのは、『エルム外の悪夢』のフレディ役で知られる・・・・・と言うようりも、フレディ役でしか知られないと言った方が正確かもしれない、ロバート・イングランド。人の良さそうな好々爺然とした表情の裏に、りらりと悪意が潜むのをちらつかせる、そんな演技が老獪だ。顔が笑っていても、目が全然笑ってないんだよね、この人。
作品の舞台はてっきり地方の小劇場だと思っていたら、大規模なシネコンだというのは意外だった。イギリスのシネコンも、設備は日本とほとんど変わらないんだなぁ、なんて変なところに感心した。
スチュアートによって勝手に主役にキャスティングされた、マーティンとアリーのカップルにとっては、まさにナイトメアだっただろう。何も知らないままに、スチュアートの指示通りに行動せざるを得ないのだ。まさかスチュアートが創る映画の脚本通りに行動させられているなどとは、知る由もないままに。そんなマーティンの行動を観ていると、次第に滑稽にすら思えてくる。
89分という短い尺の中に詰め込んでいるために、実は突っ込み所も満載だ。この作品の性質上、マーティンの行動は必然じゃなければならない。そこに偶然の要素が絡んでしまうと、スチュアートの思い通りの映画は出来上がらないから。そして、偶然が絡んでいるとしか思えないシーンが随所に見受けられる。こういう細かい突っ込みをせずに、ただ流れに身を任せて鑑賞すべきなのだ。