評     価  

 
       
File No. 2104  
       
製作年 / 公開日   2014年 / 2014年10月11日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   熊澤 尚人  
       
上 映 時 間   118分  
       
公開時コピー   近くて遠い
先生に恋をした
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   山下 智久 [as 櫻井ハルカ]
小松 菜奈 [as 枢木ゆに]
水川 あさみ [as 滝沢美麗]
小瀧 望 [as 的場竜]
佐野 和真 [as 佐藤咲]
古畑 星夏 [as 吉田芽衣]
利重 剛 [as 教頭]
矢柴 俊博
春海 四方
山本 美月 [as 名波菊子]
新井 浩文 [as 明智数馬]
 
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あ ら す じ    どんなときも表情を崩さない超クールな天才女子高生・枢木ゆにの成績は常に学年No.1だが、唯一英語だけが苦手だった。ある日、ゆには赴任してきたばかりの史上最強の男前ツンデレ英語教師・櫻井ハルカに放課後二人っきりの特別補習授業を言い渡されてしまう。感情表現が苦手なゆには、自信満々でツンデレのハルカが大嫌いだったが、常に気持ちを抑えて強がっている自分をあっさり見抜かれ、ゆには心を乱されていく。
 数学教師でゆにの保護者がわりの明智数馬は、ゆにが情緒不安定になっていることに気付き、ハルカとの補習を強制的に終了させる。補習がなくなり嬉しいはずなのに、なぜか寂しさを覚えるゆに。そんな気持ちを抱えながら胸がゆらゆらすると言うゆにに親友の名波菊子は、それは“恋”だと教える。初めての感情に戸惑うゆには“恋”について一生懸命勉強し、恋愛指南書に背中を押され告白することを決意する。
 ハルカの授業が始まる直前、教壇の下にもぐりこみ、思いを記したノートを開いて見せる。そんなゆにの健気な表情とひたむきさに心惹かれ、ハルカは衝動的にキスをする。その様子を、ハルカの元カノでゆにの新担任・瀧沢美麗が見ていた。許されない恋だとわかっていながら、強く惹かれ合うハルカとゆに。一方、二人を引き離そうとする数馬や美麗、そしてゆにに想いをよせる元ヤンキーでパティシエ志望の的場竜。彼らの存在が、二人のキョリをますます不安定にしていく中、ゆにに留学の話が持ち上がる。
 ハルカはゆにの将来を考え「お前のことは好きじゃない」と嘘をついて突き放し、傷ついたゆには、何も知らずに遠い外国へと旅立っていく。遠く離れてしまったハルカとゆに、2人の“運命の恋”の行方は・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    予告編で、教壇の下に隠れるゆにに山ピーがキスするシーンを見せられただけで、私のようなオジサンは赤面してしまいそうだったこの作品。もちろん劇場へ行くつもりなどなかったのだが、TOHOシネマズの1ヶ月フリーパスポートの最終日に、タダならいいか、と劇場へ行ってみた。劇場へ行くつもりがなかった理由はもうひとつあって、ゆに役の小松菜奈が、『渇き。』で観た時に全く可愛く思えなかったことがその理由だ。
 ところが、この作品での彼女、髪を短く切ったせいか、『渇き。』の時とはイメージが全く違って、これが結構可愛いかったりする(笑)。もちろん髪型だけじゃない、演技で別のキャラクターを演じ分けているからで、それはつまり彼女の演技力が秀でているという証左なのだろう。
 山ピー演じる櫻井ハルカに届かない思いを寄せる瀧沢美麗(すげー名前。たいていの女性はこんな名前を付けられたら名前負けしちゃうだろうな)役の水川あさみは、こういう役柄が多いねぇ。そして、前の日にはヤクザの若頭役でお目にかかった新井浩文。悪いけど高校の数学教師なんて、全ッ然似合ってない(笑)。せめてあの髪型、もちょっと何とかならなかったのかな?でも、もっとヤな役柄かと思ったら、ゆにのことを真剣に思うフツーの叔父役だったのは意外。でも、そういう役柄がやっぱり似合わないんだよね、この人。
 史上最強のツンデレ教師・ハルカと超クールな天才少女・ゆに、この2人の掛け合いは結構面白い。けれども、2人が相思相愛になってしまうと、そこからはどこにでもありそうなラブストーリーになってしまうのは寂しい。どうでもいいけど、いきなり卒業したら結婚なんていう山ピーの言葉は、あまりに飛躍し過ぎで、さすがに唖然とさせられた。でも、下手をすれば白けてしまいそうなシーンを救ったのは、やっぱり小松菜奈の可愛さと演技力なんだろうな。
 ストーリーは特に奇をてらうようなこともなく、思ったよりオーソドックスなのは拍子抜けしたが、食わず嫌いになりそうだった小松菜奈という女優の魅力を知らしめてくれたという点では、観て損はなかったこの作品。でも、劇場の観客はどう見ても20代ばかりで、そんな場にいる自分がやっぱりちょっと恥ずかしかった。