評     価  

 
       
File No. 2115  
       
製作年 / 公開日   2014年 / 2014年11月07日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   デヴィッド・エアー  
       
上 映 時 間   109分  
       
公開時コピー   1人ずつ消されていく、
最強の9人。
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   アーノルド・シュワルツェネッガー [as ジョン・“ブリーチャー”・ウォートン]
サム・ワーシントン [as ジェームズ・“モンスター”・マーレイ]
オリヴィア・ウィリアムズ [as キャロライン]
ジョー・マンガニエロ [as ジョー・“グラインダー”・フィリップス]
ジョシュ・ホロウェイ [as エディ・“ネック”・ジョーダン]
テレンス・ハワード [as ジュリアス・“シュガー”・エドモンズ]
マックス・マーティーニ [as トム・“パイロ”・ロバーツ]
ケヴィン・ヴァンス [as ブライス・“トライポッド”・マクニーリ]
マーク・シュレーゲル [as “スモーク”・ジェニングス]
ミレイユ・イーノス [as リジー・マーレイ]
ハロルド・ペリノー [as ジャクソン]
マーティン・ドノヴァン [as フロイド・デメル]
モーリス・コンプト [as サポ]
 
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あ ら す じ    麻薬取締局、通称DEAの中でも最強と言われる特殊部隊を率いるジョン・ウォートンは、“ブリーチャー(破壊屋)”と呼ばれる不屈の捜査官だった。副リーダー格の“モンスター”ことジェームズ・マーレイを筆頭に、凄腕で荒くれの部下8名と組む最強チームは、ある日麻薬カルテルのアジトへの奇襲を仕掛けようとしていた。しかし、今作戦の裏には、カルテルが蓄えた巨額の闇資金から1,000万ドルをかすめ取りメンバーで山分けするという、もうひとつの狙いがあった。
 あらかじめアジトに潜入していたリジー・マーレイの誘導によって突入したチームは、メンバーの一人“スモーク”を殉死させてしまうものの、激しい銃撃戦の末に敵の制圧に成功する。1000万ドルが現場から忽然と消えてしまう。ところが、撤退の際に回収するはずだった1,000万ドルが、何者かによって奪われてしまう。そして、帰還後にDEAから1,000万ドル着服の疑いを受けたジョンたち8名は取り調べを受けた上に、ジョンはチームリーダーの職から外されてしまう。
 半年後、事務職に追いやられていたジョンは処分を解かれ、チームの指揮権を取り戻す。ところが、チーム再結成の喜びも束の間、“パイロ”が自宅代わりのキャンピングカーもろとも列車に轢かれて死亡してしまう。アトランタ市警のキャロライン刑事が捜査を担当するが、彼女はただの事故ではないと考える。そして、彼女の考えを裏付けるかのように、“ネック”“トライポッド”が立て続けに殺されてしまう。
 果たして、チームのメンバーを次々と殺していく殺人犯は一体何者なのか?そして、消えた1,000万ドルの行方は・・・・・?
 
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たぴおか的コメント    シュワちゃんの復帰後単独主演2作目となる作品だが・・・・・今までの彼が主演した作品とは一線を画した、異色の作品だと言っていい。天井に死体を釘で打ち付けるなど、かなりグロいシーンも少なくなく、終始重苦しい雰囲気に包まれている。こういう作風には可憐な女性キャラが欲しくなるところなのだが、登場する女性は男性的な女性がわずか2名で、しかも作品の“華”と呼ぶにはほど遠いというのが残念な限りだ。
 来場していた観客の年齢層を見れば明らかだが、シュワちゃんの映画を観に来るファンの大半は30代以上で、全盛期のあのパワーと存在感に溢れるシュワちゃんをリアルタイムで観てきた世代だ。そして、全盛期を目の当たりにしているからこそ、並大抵の出来の作品では満足できるはずがない。この作品も、シュワちゃんが主演であることを度外視すれば、決してそんなに悪い出来じゃないと思う。でも、他の誰かが主演を務めても遜色ないような作品では、シュワちゃん主演作としては物足りなく思うのはやむを得ないだろう。
 『ターミネーター4』のサム・ワーシントンが、本家本元のシュワルツェネッガーと初共演、なんてことはどうでもいいけど、この作品ではスキンヘッドで顎髭を伸ばして、一目では彼とわからなかった。そして、DEAの他のメンバーたちも、これが本当に精鋭部隊なのか?と疑いたくなるような、あたかもそこら辺のゴロツキのような風体で、誰が誰なのか区別できるようになる前に死んでしまうのは困りものだ。
 一人一人消されていく、最強のDEAメンバー。誰が犯人なのかわからずに進展していくストーリーは、緊張感があって退屈させない。ただ、終始頭に「今度のシュワルツェネッガーには裏がある」なんていう予告編のコメントがこびり付いていて、過大に期待してしまったのも失敗だった。