評     価  

 
       
File No. 2122  
       
製作年 / 公開日   2014年 / 2014年11月15日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   三池 崇史  
       
上 映 時 間   118分  
       
公開時コピー   ダルマさんが殺した。  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   福士 蒼汰 [as 高畑瞬]
山崎 紘菜 [as 秋元いちか]
染谷 将太 [as サタケ]
優希 美青 [as 高瀬翔子]
大森 南朋 [as タクミ]
リリー・フランキー [as ホームレス]
神木 隆之介 [as 天谷武]
 
声 の 出 演   トミーズ雅 [as ダルマ]
前田 敦子 [as まねき猫]
肥後 克広 [as こけし]
上島 竜兵 [as こけし]
寺門 ジモン [as こけし]
山崎 努 [as シロクマ]
水田 わさび [as マトリョーシカ]
小桜 エツコ [as マトリョーシカ]
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あ ら す じ    16歳の高校生、高畑瞬は、退屈な日常にうんざりしていた。ところがある日、学校に現れた“ダルマ”が命を懸けたゲームの始まりを告げたことで、彼の運命は一変する。その幕開けとなる“第1のゲーム”は、動くと首が吹っ飛ぶ“ダルマさんが転んだ”。ゲーム終了後、クラスで唯一生き残った瞬は、教室を脱出して幼馴染の秋元いちかと共に体育館へ向かう。
 生き残った他のクラスの生徒も集まった体育館に、“巨大招き猫”が出現。そこで始まった“第2のゲーム”は、その首輪にあるバスケットゴールにシュートするというものだった。瞬といちかは協力して、招き猫の襲撃をかわしながらゲームに挑む。最終的にシュートを決めたのは、人を殺すことも厭わない狂暴な問題児、天谷武だった。同じ頃、世界中で発生しているこのゲームの様子が報道され、世間の人々は生き残った生徒たちを“神の子”と崇め始めていた。
 まねき猫をクリアして意識を失っていた瞬は、気付くと無機質な部屋にいた。そして、中学の同級生で転向していった高瀬翔子と再会する。“第3のゲーム”として、現れた4体の“コケシ”と一緒に“かごめかごめ”が始まる。知恵を絞って“後ろの正面”を言い当てた瞬は、翔子と共にいちかや天谷たちと合流し、7人でチームを結成して次のゲームへと臨むのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    『悪の教典』に続く、三池ワールド全開といった感のある、不条理なサバイバル・ムービー。そもそも一連のゲームが、誰の手によって何の目的で行われたかの説明は一切ない。『悪の教典』に引き続いての出演は染谷将太と山崎紘菜だが、染谷将太はまたもや序盤で殺されてしまう。そして、二階堂ふみに代わって準主役で起用されたのが、東宝シンデレラの山崎紘菜チャンなのだが、茶髪はやめて欲しかった。
 いきなり冒頭で“死のダルマさんが転んだ”ゲームから始まり、その後“背中かい〜の”“かごめかごめ”“嘘つきは誰だ”“缶蹴り”とたたみかけるような展開はスピード感満点で、登場人物どうように観ている者も息抜きする暇が与えられない。まぁ、主演の福士蒼汰だけは最後まで残るだろうという安心感があるが、それ以外のキャラクターは一体どんなシーンでどんな退場の仕方をするのか、気が気でない。特に、山崎紘菜チャンは(笑)。
 タイトルの『神さまの言うとおり』の神様って一体何者なのだろう?最初から気になっていたその疑問は、結局最後まで解決できずに終わってしまった。リリー・フランキー演じるホームレスが神様なのか?彼が高校生たちにあんなゲームを強いたのだとすれば、福士演じる瞬の言うとおり「神様なんて、クソくらえ!」だ。また、大森南朋が引きこもりの役で出演しているが、彼の果たす役割がまったくなく、何のために登場したのかがまったく意味不明だ。
 このところ『るろうに剣心』での瀬田宗次郎などクセのある役柄が多い気がする神木隆之介は、この作品でも友人を殺すことも躊躇しないアブナいキャラクター、天谷武を好演。染谷将太が早々とお役御免になったのに対し、最後のゲームまで生き残ったのは、子役からのキャリアを持つ神木君のアドバンテージなのだろう。
 ただ、前述の通りナゼこのようなサバイバル・ゲームが行われたかが不明だから、最後に勝ち残ったことにどんな意味があるのかもまたわからずじまいだ。終始そんなモヤモヤ感だけはぬぐうことが出来ず、観終えた後も不完全燃焼気味な気分だった。