評     価  

 
       
File No. 2134  
       
製作年 / 公開日   2013年 / 2014年12月05日  
       
製  作  国   イ ン ド  
       
監      督   ヴィジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ  
       
上 映 時 間   152分  
       
公開時コピー   地上!
水上!
空の上!?
   

シカゴ大爆走の
チェイスが始まる!
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   アーミル・カーン [as サヒール/サマル]
カトリーナ・カイフ [as アーリア]
アビシェーク・バッチャン [as ジャイ・ディクシト]
ウダイ・チョープラ [as アリ]
タブレット・ベセル [as ヴィクトリア]
 
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あ ら す じ    アメリカ・シカゴのあるサーカス団では、サーヒルが手がけるマジックとダンスを盛り込んだ壮麗なショーが大人気となっている。そんなサーヒルには、銀行を狙う金庫破りというもう一つの顔があった。まだ幼い頃に父が銀行により破滅にまで追い詰められており、その復讐を果たそうとしているのであった。
 ハイテクバイクを巧みに操り、次々に犯行を重ねるサーヒル。警察は現場に残された痕跡から犯人はインド系であると判断し、インドから刑事ジャイとその相棒アリを呼び寄せる。しかし捜査に取りかかる2人に、サーヒルの驚くべきトリックが待ち構えていた・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    原題の“DHOOM: 3”が気になって仕方なく、調べてみたら、アビシェーク・バッチャン扮する刑事のジャイと、ウダイ・チョープラ扮するアリを主人公とする“DHOOM”“DHOOM: 2”が存在するようで、今回は主役が脇役に回り主役はアーミル・カーンが扮する強盗犯サヒールではあるが、一連のシリーズの3作目となる作品のようだ。おそらく、私を含めた大半の方が“DHOOM: 3”からの鑑賞と思われるが、3作のストーリーには全く繋がりが無いらしく、その点は安心していいようだ。
 相変わらずの長尺作品だが、テンポが非常によく無駄なシーンも少ないために、長さが全く苦にならないのは助かる。そして、『チェイス!』という邦題からもわかる通り、最大の見せ場は強盗犯のサヒールがいかに警察の追っ手を交わすかという、文字通りチェイスシーンにある。だから、盗みのテクニックで魅せるような内容じゃなく、必ず犯罪がバレて警察に追われるのだ。だから、たとえて言うなら怪盗アルセーヌ・ルパンじゃなく、ルパン三世タイプの泥棒とでも言うべきだろうか。
 そんなチェイスがこの作品の全てだと思っていたら、さらにその裏には予想も出来ないおおきなトリックが隠されていた。そして、それがわかると同時に、作品の趣がガラッと変わってくるのが面白い。まさかのラブストーリーまで絡められているとは、観る前には予想すら出来なかった。
 それにしても、“DHOOM”シリーズで主役を務める刑事のジャイとアリだが、予告編にあったような敏腕刑事だとはとても思えない(笑)。敏腕刑事なら、盗まれてから躍起になって犯人を追うんじゃなく、盗まれること自体を未然に阻止するべきだ。対するサヒールもまた、予告編で照会されたような“天才金庫破り”とは思えない。天才なら警察に追われるようなことなく、警察に気づかれずに盗み出すべきだ。もっとも、ジャイがサヒールの盗みを阻止しても、逆にサヒールがジャイに気づかれずに盗みをしたとしても、いずれも邦題の『チェイス!』が成立しなくなるから、仕方ないか。