評 価
File No.
2135
製作年 / 公開日
2014年 / 2014年12月12日
製 作 国
アメリカ
監 督
デヴィッド・フィンチャー
上 映 時 間
149分
公開時コピー
本当に大切なものはいつも
失って初めてわかる
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
ベン・アフレック
[as ニック・ダン]
ロザムンド・パイク
[as エイミー・ダン]
ニール・パトリック・ハリス
[as デジー・コリンズ]
タイラー・ペリー
[as ターナー・ボルト]
キャリー・クーン
[as マーゴット・ダン]
キム・ディケンズ
[as ロンダ・ボニー刑事]
パトリック・フュジット
[as ジム・グリフィン]
デヴィッド・クレノン
[as ランド・エリオット]
リサ・ベインズ
[as メアリーベス・エリオット]
ミッシー・パイル
[as エレン・アボット]
エミリー・タラコウスキー
[as アンディー]
ケイシー・ウィルソン
[as ノエル]
ローラ・カーク
[as グレタ]
ボイド・ホルブルック
[as ジェフ]
セーラ・ウォード
[as シャロン・シーバー]
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あ ら す じ
アメリカ・ミズーリ州。幸せに満ちた理想的な結婚生活を送る
ニック・ダン
と
エイミー・ダン
夫妻だったが、結婚5周年を迎えたその日にエイミーの姿が忽然と消える。家には争った形跡があり、さらにキッチンからエイミーの大量の血痕が見つかった。
警察は失踪と他殺の両面から捜査を進めるうちに、アリバイが曖昧なニックに疑惑の目を向けるようになる。美しい若妻が失踪したこの事件は注目され報道は過熱し、ニックは全米から疑いの目を向けられ、カップルの知られざる秘密が明るみになる・・・・・。
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たぴおか的コメント
ロザムンド・パイク・・・・・この作品について一言で感想を述べるなら、これに尽きる。そして、彼女が演じるエイミーの夫ニック役にベン・アフレックなんかをキャスティングしちゃったら、観ている者は映画に翻弄されるのは必至だ。尺が149分とちょっと長めだが、この作品に上手く乗せられたなら、あっという間に終わってしまうように感じられるだろう。
見る者も羨む幸せそうな夫婦に訪れた、妻の失踪という異変。その時点で、見る者の関心は果たしてエイミーは生きているのか否か、そして、その犯人はニックなのか、それとも他の第三者なのか?に集約される。ところが、デヴィッド・フィンチャー監督は、「そんなことは枝葉末節に過ぎない」と言わんばかりに早々と前記の疑問に対する回答を提供してしまうのだ。誰が犯人なのか、知りたくてうずうずしている観客をせせら笑うかのように。その辺りの監督の意図は、悪魔的なまでに巧妙だと言っていい。
エイミー失踪の種明かしが行われてからの後半は、作品の様相が大きく変わり、エイミーの一人舞台となる。冒頭で「ロザムンド・パイク」に尽きると言った理由も、そこにある。この作品での彼女の演技を観ると、早くもオスカー主演女優賞は彼女で決まりでもいいとさえ思える。今までの作品では、どちらかと言えばお嬢様的な役柄が多かった気がするロザムンド・パイクだが、この作品のエイミーはそのイメージを覆しかねない。そして、これほど恐いロザムンド・パイクは未だかつて観たことがない。これがエイミーという女性の本性だとわかっていれば、ニックも彼女とは結婚しなかったに違いない。
男性は女性と喧嘩したら絶対に勝てない。てか、女性と喧嘩して勝つことの後味の悪さは男性なら誰もが知るところで、だから女性との喧嘩には勝てないし、勝たない。まして、その女性がエイミーのように頭がいいときた日には、男性には万に一つも勝ち目はない。おそらくニックは、そのことを観客と共に身をもって知ったことだろう。これからの彼の結婚生活がどうなっていくのか、考えるだけでも恐ろしい。