評 価
File No.
2183
製作年 / 公開日
2014年 / 2015年03月13日
製 作 国
アメリカ
監 督
ケイト・バーカー=フロイランド
上 映 時 間
86分
公開時コピー
この街で、忘れられない恋をした
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
アン・ハサウェイ
[as フラニー・エリス]
ジョニー・フリン
[as ジェイムズ・フォレスター]
ベン・ローゼンフィールド
[as ヘンリー・エリス]
メアリー・スティーンバージェン
[as カレン・エリス]
ショーン・パーソンズ
[as ローディ]
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あ ら す じ
モロッコで遊牧民の文化を研究しながら、人類学博士号を目指す
フラニー・エリス
のもとに、母親の
カレン
からミュージシャン志望の弟のヘンリー
ヘンリー
が交通事故で昏睡状態にあると連絡が入る。急遽ニューヨークに戻った彼女は、管とモニターに繋がれているヘンリーの病室で付き添う母親と再会する。大学を辞めてミュージシャンになると言った弟に反対し大喧嘩になって以来、2人とは疎遠になっていたフラニーであったが、未亡人のカレンは孤独を感じながらも遠く離れたところにいる娘を心配していた。
実家に戻ったフラニーは、自分が不在中のヘンリーの生活を垣間見ようと彼の部屋を覗く。ギターケースの中からCDを見つけ、そこから流れてきたのはフラニーに曲を聴いて欲しいという彼からのメッセージだった。ケースの中には、日々の感想や曲のアイデアなどが記されたノートがあり、人気ミュージシャンの
ジェイムズ・フォレスター
のライヴチケットが挟まっていた。ジェイムズのポスターはヘンリーの部屋の壁に張り巡らされ、彼が敬愛していることを知ったフラニーはそのチケットを手にジェイムズのライヴに出かける。
ステージ上のジェイムズには謙虚で庶民的なカリスマ性があった。人気の曲を歌う彼の哀調を帯びた歌声、心を揺さぶる歌詞、ドブロ・ギターとバイオリンの重奏が観客の心を虜にする。フラニーはヘンリーの事を話すために彼に近寄り、ヘンリーのCDを渡し、入院先の病院を伝える。ヘンリーの人生と彼が愛した音楽の世界を出来る限り知りたいと思ったフラニーは、彼の残したノートをもとに彼が好んだアーティストやライヴハウスを探し求める。全てを録音し、ヘンリーの病室で再生することで彼の意識が戻ることを願っていたのだ。
そんな中、突然ジェイムズがギターを片手に病室に現れる。ジェイムズはヘンリーの才能を感じ、さらにはフラニーの事を忘れられず見舞いに来たのだった。ジェイムズはヘンリーの脳に刺激を与えようと病室で歌い聴かせる。やがてフラニーとジェイムズは、オープンマイクイベントに参加するなど音楽を通して、お互いに惹かれ合っていく。だが、ジェイムズはツアーを終え、メーン州の森にあるトレーラーに戻る日が迫っていた・・・・・。
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たぴおか的コメント
あまり好みとは言えないアン・ハサウェイ主演の作品。相手役のジョニー・フリン演じるジェイムズがミュージシャンということで音楽をフィーチャーするのはいいが、86分という尺の短さのために、音楽作品なのか恋愛作品なのかどっち付かずであまりに中途半端な作品になってしまっている気がする。
物語には原則として起・承・転・結の4つの部分から成り立つべきだが、この作品の場合はアン・ハサウェイ演じるフラニーとジェイムズが出会うのが「起」、2人が恋に落ちるのが「承」、1週間でジェイムズがメーン州に帰ってしまうのが「転」だとすると、肝心な「結」の部分が欠落している。絶対い「起・承・転・結」が必要だと固執するわけじゃなく、こういう形の作品もあってしかるべきだとは思う。けれども観ている者にとっては、2人が離ればなれになって、その後どうなるのかが最も気になるところなのにそれが描かれていないとは、観終えた時の消化不良感がハンパじゃない。
ただ、本来大人の恋愛なんて、山あり谷ありでそれらを乗り越えて結ばれる、なんてドラマティックなものとは限らず、むしろこの作品のように自然と2人の距離が縮まっていくような、穏やかで波風を立てないケースが少なくないと思う。そういう意味では、日本のディーンを主人公にした(例えば福士蒼汰主演の主演するような作品)恋愛映画より、私の世代の人間にとっては取っつきやすく、主人公に感情移入もしやすいだろう。遅い時間のレイトショーとはいえ、観客層が全員少なくとも30代以上だったのは、その証左じゃないかな。