評     価  

 
       
File No. 2208  
       
製作年 / 公開日   2015年 / 2015年05月01日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   グレン・フィカーラ  
       
上 映 時 間   105分  
       
公開時コピー   “視線”を盗め。  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ウィル・スミス [as ニッキー]
マーゴット・ロビー [as ジェス]
ロドリゴ・サントロ [as ガリーガ]
ジェラルド・マクレイニー [as オーウェンズ]
B・D・ウォン [as リ・ユァン]
アドリアン・マルティネス [as ファーハド]
ロバート・テイラー [as マキューエン]
ブレナン・ブラウン [as ホルスト]
 
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あ ら す じ    フォーカス=〈視線〉を操ることができれば「誰だって騙すことができる」。超一流の詐欺師ニッキーは、30人もの腕利き詐欺師を束ねる犯罪集団のトップだ。空港、カジノ、高級ホテルからスーパーボウルに沸く街中でも大胆なチームプレイで次々と荒金を稼いでいく。
 ニッキーは、とある高級ホテルのレストランで女詐欺師ジェスと出会う。ジェスは、ニッキーを騙そうとしたものの逆に彼の詐欺テクニックに魅了され、教えを請うことに。結果、彼の一味に加わったジェスは、詐欺師としてメキメキと頭角を表し、やがてニッキーの信頼と愛情を得るようになる。しかし、最後の大きなヤマに勝った後、ニッキーは姿を消してしまう。
 3年後のブエノスアイレス。ニッキーはモーターレースに一世一代の詐欺プロジェクトを仕掛ける。しかし、彼のターゲットであるレーシング・チームのオーナーの隣には見違えるほど美しくなったジェスの姿が。彼女の登場で、ニッキーのプロジェクトは混乱し始める。果たして、ニッキーは大金うごめくモーターレースの世界で見事、キャッシュを手に入れることができるのか? そして、大富豪に近づくジェスの真の目的とは?
 
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たぴおか的コメント    『ニューヨーク 冬物語』以来久しぶりにスクリーン登場のウィル・スミス主演作は、いつになく彼独特の「オレ様」っぷりが抑えられていて、あの不愉快さを感じずにすんだ反面、中盤からはウィル・スミスの主演作だということを忘れてしまう、そんな良く言えばアクのない、悪く言えば平板な作品になってしまっていた。やっぱり彼の主演作はいつもの王道を突き進むべきなのかな?
 なんだか天才詐欺師と言うよりも、スリのプロと言った方が似合ってそうな、ウィル・スミス演じるニッキーだが、スタジアムで中国人を相手にした心理戦には、観ている側も完全に一杯食わされた。どう見ても仲間たち30人分の報酬をすべて賭けに注ぎ込んで負けてしまい、頭に血が上ってさらに相手の挑発に乗っているとしか思えなかったのだが、実は・・・・・。詐欺を成功させる秘訣の9割以上は入念な準備にかかっている、とある小説の主人公が語っていたが、その言葉を地で行くような見事な騙しっぷりは爽快だった。
 とは言っても、肝心の40億がかかった大仕事で失敗してしまうんじゃ、元も子もない。もっとも、それが最後のどんでん返しに繋がるわけだけど、そのどんでん返しも充分に予測可能で、意外性に欠ける。
 今回ウィル・スミスの相手役ジェス役を演じたマーゴット・ロビーがいい。ちょっと歳よりも上のアラサーに見えてしまうのが難点かな。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』でディカプリオの相手役を務めてブレイクしたらしいが、私は彼女が出演していたことすら全く覚えていない(笑)。