評     価  

 
       
File No. 2214  
       
製作年 / 公開日   2013年 / 2015年05月09日  
       
製  作  国   アメリカ / カナダ  
       
監      督   アレクサンドル・アジャ  
       
上 映 時 間   120分  
       
公開時コピー  
角よ、恋人殺しの謎を解け
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ダニエル・ラドクリフ [as イグ・ペリッシュ]
マックス・ミンダラ [as リー・トゥルーノー]
ジョー・アンダーソン [as テリー・ペリッシュ]
ジュノー・テンプル [as メリン・ウィリアムズ]
ケリ・ガーナー [as グレンナ・シェパード]
ジェームズ・レマー [as デリック・ペリッシュ]
キャスリーン・クインラン [as リディア・ペリッシュ]
ヘザー・グレアム [as ベロニカ]
デヴィッド・モース [as デイル・ウィリアムズ]
マイケル・アダムスウェイト [as エリック・ハニティ]
ネルス・レナーソン [as ウォレス・スチューツ]
ドン・トンプソン [as アル・オハラ]
ジェイ・ブラゾー
アレックス・ザハラ [as Dr.レナード]
ケンドラ・アンダーソン [as デリラー看護師]
クリスティーン・ウィリス
メレディス・マクゲシー
 
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あ ら す じ    イグ・ペリッシュは恋人のメリン・ウィリアムズが無残にも殺された上に、周囲からはその犯人であると汚名を着せられ非難を浴びせられていた。そんなある日、イグの頭から角が生える。それを境に、彼の前で誰もが本心や隠している欲望を剥き出しにするようになる。イグの角には、真実を語り出させる不思議な力があった。イグは角の力を使い、メリンの死の真相を探るのだが・・・・・。  
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たぴおか的コメント    『ハリー・ポッター』でお馴染みのダニエル・ラドクリフ主演作・・・・・なんて、いつまで経っても『ハリポタ』がついて回るとは、彼のキャリアにとって『ハリポタ』は痛し痒しといったところだろう。彼自身がそのことを一番よくわかっていてか、大人の俳優への脱皮を焦っているような必死さが漂っているように感じるのは気のせいかな?
 ダニエル演じる主人公イグの頭から角が生えてくるなんて、おとぎ話じゃあるまいし・・・・・なんて、観る前は斜に構えていたのだが、これが意に反して結構面白かった。
 愛する彼女メリンの死をきっかけに生えてきた角のおかげで、イグは相手の本心を聞かされる羽目になる。それは、メリン殺しの真犯人を捜すにはうってつけなのだが、それは同時に聞きたくもない本心さえも無理矢理聞こえてしまうという、いわば両刃の剣だった。周囲全員が彼を犯人だと思う中、数少ない味方だと思った両親の本心を知った時のかれの気持ちを察すると、いたたまれない気持ちになる。隠し事は一切無しで、すべてさらけ出せるような関係はある意味理想かもしれないが、それは時として相手を深く傷つけてしまう。だから、人は嘘をつく。悪意の嘘だけじゃなく、そんな善意の嘘までを暴いてしまう角は、まさに悪魔の贈りものだろう。
 ラストはハッキリ言ってトンデモな終わり方ではあるけど、一種のハッピーエンドと言っていいだろう。そして、「死ぬまで君を愛する」と言ったイグに対して、メリンが言っていた「私が死ぬまでで十分よ」という言葉の意味を知ることになる。そして、その時初めてイグは全てから解放されて報われた思いになれたことだろう。オカルトチックな要素が絡んだ変化球ではあるけど、こういう悲恋の物語は決して嫌いじゃないな・・・・・てか、むしろ好みだったりする(笑)。