評     価  

 
       
File No. 2230  
       
製作年 / 公開日   2014年 / 2015年06月05日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   フランシス・ローレンス  
       
上 映 時 間   122分  
       
公開時コピー   世界の運命は
一人の少女に託された
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ジェニファー・ローレンス [as カットニス・エバディーン]
ジョシュ・ハッチャーソン [as ピータ・メラーク]
リアム・ヘムズワース [as ゲイル・ホーソーン]
ウディ・ハレルソン [as ヘイミッチ・アバナシー]
エリザベス・バンクス [as アフィー・トリンケット]
ジュリナ・ムーア [as アルマ・コイン首相]
フィリップ・シーモア・ホフマン [as プルターク・ヘブンズビー]
ジェフリー・ライト [as ビーティー]
サム・クラフリン [as フィニック・オデイル]
ジェナ・マローン [as ジョアンナ・メイソン]
ウィロウ・シールズ [as プリムローズ・エバディーン]
スタンリー・トゥッチ [as シーザー・フリッカーマン]
ドナルド・サザーランド [as スノー大統領]
マハーシャラ・アリ [as ボッグス]
ポーラ・マルコムソン [as カットニスの母]
ナタリー・ドーマー [as クレシダ]
エヴァン・ロス [as メッサーラ]
エルデン・ヘンソン [as ポラックス]
ウェス・チャサム [as カスター]
サリタ・チョウドリー [as エジェリア]
ステフ・ドーソン [as アニー・クレスタ]
ロバート・ネッパー [as アントニウス]
 
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あ ら す じ    ハンガー・ゲーム記念大会の闘技場から危機一髪で救出されたカットニス・エバディーンは、滅亡したとされていた第13地区の地下にある、反乱軍の秘密基地に収容される。アルマ・コイン首相率いる反乱軍は、スノー大統領が君臨する独裁国家パネムを倒し、自由で平等な新国家を建設するための戦いの準備を進めていた。
 政府軍に故郷を破壊され心を痛めたカットニスは、革命のシンボルとなり、反乱軍のリーダーとして独裁国家に立ち向かうことを決意する。しかし狡猾な大統領は反乱を未然に抑え込もうと、人質にしたピータ・メラークをテレビ番組に担ぎ出す。プロパガンダに利用され、やつれ果てたピータの姿を目の当たりにしたカットニスは胸を引き裂かれる。
 やがて、両陣営の緊張が高まるなか、反乱軍はピータ救出作戦を実行する。しかしその先には、カットニスを襲う更なる過酷な運命が待っていた・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    シリーズ最終章2部作の前編となる作品で、“起承転結”で言えば“転”に位置する作品。前作『ハンガーゲーム2』を観た直後に、フィリップ・シーモア・ホフマンが亡くなってしまい、せっかく登場したばかりのプルタークは一体どうなるのだろう?と気になっていたが、どうやら彼が亡くなる前に既に撮っていたようで、おそらくはこの作品が彼の演技を観る最後の機会になるだろう。改めて観るにつけ、あの味わい深い演技をもう観ることができないと思うと、つくづく彼の死が惜しまれる。
 前作のコメントに「次回作はハンガー・ゲームを離れてさらにスケールが大きくなることは間違いない」なんて書いたのだが、どうやらそれは最終作となる『レボリューション』まで持ち越されるようで、今回は嵐の前の静けさというか、臥薪嘗胆(事実、そんな観客も少なくなかったと思う)というか、前振り的な位置づけの内容になっている。残念なのは、1作目から出演しているウディ・ハレルソン扮するヘイミッチや、エリザベス・バンクス扮するアフィー、そしてジョシュ・ハッチャーソン演じるピータまでもが、今回は脇役的な存在に追いやられてしまっている。そして、肝心のジェニファー演じるカットニスすら、見せ場といえば得意の矢で政府の戦闘機を打ち落としたシーンくらいしか印象に残っていない。
 その代わりというわけではないだろうが、今回はジュリアン・ムーアばかりが目立つのは、個人的にはあまり好ましくない状況だ。ルックスから言ってもまだシャーリーズ・セロンやケイト・ウィンスレットあたりが演じた方が、カリスマ性も高まって良かったんじゃないかな。
 とにかく、ジェニファー・ローレンスが出演しているだけで満足という私のような輩はともかく、そうでなければ“ハンガーゲーム”も行われない、決戦前夜といった趣のこの作品、評価があまり芳しくないのも仕方ないだろう。カットニスとゲイル、そしてピータの三角関係がどう決着するのかも含め、お預けを食らった感のある作品だった。