評     価  

 
       
File No. 2272  
       
製作年 / 公開日   2014年 / 2015年09月11日  
       
製  作  国   イギリス  
       
監      督   マシュー・ヴォーン  
       
上 映 時 間   129分  
       
公開時コピー   裏の顔は高級テーラー。
しかしその実態は、世界最強のスパイ機関「キングスマン」。
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト   コリン・ファース [as ハリー・ハート/ギャラハッド]
マイケル・ケイン [as アーサー]
タロン・エガートン [as ゲイリー・“エグジー”・アンウィン]
マーク・ストロング [as マーリン]
ソフィア・ブテラ [as ガゼル]
サミュエル・L・ジャクソン [as リッチモンド・ヴァレンタイン]
ソフィー・クックソン [as ロキシー]
マーク・ハミル [as アーノルド教授]
ハンナ・アルストロム [as ティルデ王女]
ジャック・ダヴェンポート [as ランスロット]
アレックス・ニコロフ [as 幼いエグジー]
サマンサ・ウォマック [as ミッチェル・アンウィン]
ジェフ・ベル [as ディーン]
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ    ロンドンのサヴィル・ロウにある高級スーツ店“キングスマン”の実体は、どこの国にも属さない世界最強のスパイ機関だった。“キングスマン”のエリートスパイ、ハリー・ハートは、ブリティッシュ・スーツをスタイリッシュに着こなし、組織の指揮者アーサーのもとで日々秘密裏の活動を行っている。
 ある日、チームの一員が何者かに惨殺され、新人をスカウトすることになったハリーは、街のチンピラ、ゲイリー・“エグジー”・アンウィンに可能性を見出し候補生として抜擢する。実はエグジーの父親もまたかつて“キングスマン”のスパイだったが、機密活動中にハリーを含む仲間を守るために命を落としたという過去があったのだった。
 そんな中、巷では科学者の失踪事件が頻発する。その首謀者リッチモンド・ヴァレンタインは、前代未聞の人類抹殺計画を進めていた・・・・・。
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント    「コリン・ファースじゃなくて、コリン・ファレルの間違いじゃないの?」なんて思ってしまうこの作品、ハリウッドじゃなく英国発のアクション作品で、出演陣も主演のコリン・ファースを筆頭に、マイケル・ケイン、マーク・ストロング、タロン・エガートンと、英国俳優がメインでキャスティングされている。
 御年54歳のコリンだが、まぁ身体がよく動くこと。エグジーとの出会いのカフェでの乱闘に始まって、極めつけは教会での暴動シーン。あのアクション、どこかで観たような既視感を感じると思ったら、監督のマシュー・ヴォーンはあの『キック・アス』でも監督と脚本を手がけていると知って納得。ヒット・ガールが一人で大勢の敵と対する爽快かつキレのあるアクションがここでも生きていて、実は結構残酷なシーンがあったりするのだが、そう感じさせないスタイリッシュさは健在だ。
 クレジットの主役は俳優の格からもコリンになっているようだが、実質的な主役はタロン・エガートン演じるエグジーだ。そして、非常に残念なのだが、コリンの登場は前半まで。かつては英国王をも演じたオスカー俳優の破天荒なアクションを、もっと観ていたかったものだ。
 悪役の首魁を演じるのがサミュエル・L・ジャクソンというのも、この作品を軽妙にしているもうひとつの理由だろう。そして、某国の王女をあんな好き者にしちゃっていいの?なんて余計な心配をしたくなるようなシーン、エグジーの犬の名前“JB”が、ジェームズ・ボンドでもジェイソン・ボーンでもなく、ジャック・バウアーだったり、随所にクスッと笑いを含ませた構成は最後まで全く退屈させない。小難しい理屈をこねる向きには不向きかもしれないが、理屈抜きでストーリーに身をまかせて楽しめる作品だ。