評     価  

 
       
File No. 2286  
       
製作年 / 公開日   2015年 / 2015年10月09日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ジョシュ・トランク  
       
上 映 時 間   100分  
       
公開時コピー   すべてはこの4人からはじまった  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   マイルズ・テラー [as リード・リチャーズ/Mr.ファンタスティック]
ケイト・マーラ [as スーザン・ストーム/インビジブル・ウーマン]
マイケル・B・ジョーダン [as ジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチ]
ジェイミー・ベル [as ベン・グリム/ザ・シング]
トビー・ケベル/ [as ビクター・フォン・ドゥーム/Dr.ドゥーム]
レグ・E・キャシー [as Dr.ストーム]
ティム・ブレイク・ネルソン [as Dr.アレン]
オーウェン・ジャッジ [as 少年時代のリード]
エヴァン・ハネマン [as 少年時代のベン]
メアリー=パット・グリーン [as ベンの母]
ティム・ハイデッカー [as リードの父]
 
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あ ら す じ    発明オタクの少年リード・リチャーズは、小学校5年生の時既に同級生のベン・グリムの協力を得て物質転送装置を発明していたが、周囲からは相手にされずにいた。そして7年後、装置の転送成功がバクスター財団のストーム博士の目にとまり、財団の研究員としてスカウトされる。
 リードは財団の研究施設で、博士の養女スーザン・ストーム、息子のジョニー・ストームの手助けのもと、同じく物質転送装置を研究するビクター・フォン・ドゥームと協力し、ついに本格的な物質転送装置を完成させる。そして、成果をすべて国に取り上げられることを拒んだリード、ジョニー、ビクター、そしてリードの要請で加わったベンの4人は、自らが実験台となり転送装置を起動させるのだった。
 彼らが転送された先である異次元空間の“プラネット・ゼロ”は、得体の知れない強大なエネルギーに満ちた場所で、ビクターがエネルギーに飲み込まれてしまうというトラブルが発せする。慌てて戻ったリード、ジョニー、ベンだったが、3人のみならず装置を操作していたスーまでもがエネルギーを身体に浴びてしまい、不思議な能力を身につけしまう。そして、リードは施設を脱走し、ベンは軍の秘密兵器として戦場に駆り立てられ、4人はバラバラになってしまうのだった。
 リードは密かに4人の身体を元に戻すための研究を行っていたが、軍に見つかり施設に連れ戻されてしまう。そして、新たな物質転送装置の開発を余儀なくされ、それは間もなく完成する。ところが、兵士たちを転送したはずの装置で戻ってきたのは、ビクターだった。しかも彼は、4人を遙かに凌駕する強大な能力を身につけていた・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    2005年、2007年に公開された、ヨアン・グリフィズがリードを演じる2作(というか、「ジェシカ・アルバがスーを演じる2作」と言うのが私にとっては正しい。それほど彼女の存在は大きかったのだ)より、主人公の4人を若返らせてのリブート版。基本的には凶悪化したビクターと4人のユニットの戦いという構図は変わっていない。ただ、ほぼ10年経過したことによるめざましい映像の進歩は特に感じられず、そうなってくると個人的には前2作への思い入れが強かっただけに、非常に残念な作品となった。
 最も残念だったのはスーが全然可愛いと思えないことで、その点だけでも致命的だ。せめてスーを演じるのがダイアナ・アグロンか、テリーサ・パーマーだっただけでも、随分と印象は変わったことだろう。また、弟のジョニーと父親が黒人なのにスーが白人なのか?という疑問は誰もが抱くだろうが、その説明がスーは養子だったというのも苦しく思える。苦しいと言えば、準主役であるはずのベンが、この作品では特に前半は脇役キャラで、そんな彼が物質転送装置のテストに加わるのは無理矢理といった印象を拭えない。ビクターも言っちゃ悪いが迫力が全くなく、トビー・ケベルじゃ役不足じゃないのか?と思える。
 コミカルな要素を排除してシリアスな内容にしたのは、決して悪くない。ただ、前2作ではベンとジョニーの掛け合いがひとつの見所だっただけに、面白味に欠けるのは事実だ。
 こうやって列挙してみると、まるで何から何までがダメダメな作品のように感じるが、前2作と比較をしなければ、あるいは前2作を観ずにこの作品に臨めば、それほど悪くない出来ではあると思う。ただ、既に前2作があるのにわざわざリブート版を制作したか、その意図が不明だ。そして、敢えてリブートするならば、前2作を超える出来じゃないと、誰もが納得できないんじゃなだろうか。