評     価  

 
       
File No. 2309  
       
製作年 / 公開日   2015年 / 2015年11月21日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   柴山 健次  
       
上 映 時 間   124分  
       
公開時コピー   悲しみは、きっといつか 勇気に変わる。  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   波瑠 [as 本山奈緒子]
入江 甚儀 [as 川嶋巧]
葉山 奨之 [as 加地径一郎]
黒島 結菜 [as 本山絵里]
小市 慢太郎 [as 本山諒]
西原 亜希 [as 川嶋瑞穂]
岸井 ゆきの [as 春日貴子]
八木 将康 [as 山崎圭吾]
渡辺 早織 [as 奥村麻里]
古舘 寛治 [as 斉藤拓三]
石田 えり [as 五十嵐弓枝]
 
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あ ら す じ    21歳の女子大生・本山奈緒子は、無二の存在だった恋人・加地径一郎を突然の事故により失って以来、彼のことをいつまでも忘れられず、ことあるごとに思い出してしまう幻影に苦しんでいた。
 心の整理ができないまま毎日を過ごし、過去に立ち止ったままの奈緒子であったが、同じ傷をもつ現在の恋人・川嶋巧や、妹の絵里、そして父親のら家族との関わりによって、少しずつ“今”を取り戻していく・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    『娚の一生』以来となる初日舞台挨拶に臨んだ作品(舞台挨拶の感想については、“Daily Memorandum”を参照ください。一言で言えばガッカリでした)。『がじまる食堂の恋』でショートカットの彼女を観て以来、たぴおか的お気に入り女優に加わった波瑠の主演作とは言え、最初から最後まで徹底して盛り上がる箇所もなく、ただ淡々と描かれる2時間の尺には、朝イチの上映とはいえさすがに睡魔に襲われてしまった。
 かつての恋人を亡くして、という設定の話はよくあるが、この作品の場合には、波瑠演じる主人公奈緒子には既に新しい恋人がいる。しかも、その新しい恋人というのがかつての恋人の友人なのだ。そんな男を恋人にしたら、嫌でもかつての恋人を思い出してしまうんじゃないだろうか。もし本当に奈緒子が昔の彼である加地のことを振り切れていないとしたら、これはもの凄く自虐的な恋愛だと思うのだが。
 奈緒子がそんな有様だから、そのままじゃただ重苦しいだけで終わってしまいそうだが、救いになるのが小市慢太郎扮する父・諒と、黒島結菜演じる妹・絵里の存在だ。舞台挨拶でも言っていた通り、絵里は登場人物の中では唯一思ったことをズバズバと口にするキャラクターで、作品の中でもいいアクセントになっている。小市慢太郎も、どちらかと言えば癖のある役柄が多いが、この作品では穏やかな父親を演じていて、ホッと一息をつけるいわば休憩所のような役割を果たしてくれているように思う。
 「流れ星」がテーマの作品なのだが、その流れ星が実物じゃなく、プラネタリウムの流れ星だとは、ちょっと肩透かしを食らったような気分だった。とは言え、雨が降っては星は見えないし、東京では見えない星も多い。子どもの時以来、久しぶりにプラネタリウムに行ってみたくなった、そんな気分にさせる作品ではあった。