評 価
File No.
2339
製作年 / 公開日
2015年 / 2016年01月30日
製 作 国
アメリカ
監 督
スコット・クーパー
上 映 時 間
123分
公開時コピー
暴かれる!FBI史上最も黒い闇
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
ジョニー・デップ
[as ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャー]
ジョエル・エドガートン
[as ジョン・コノリー]
ベネディクト・カンバーバッチ
[as ビリー・バルジャー]
ロリー・コクレイン
[as スティーヴン・フレミ]
ジェシー・プレモンス
[as ケヴィン・ウィークス]
ケヴィン・ベーコン
[as チャールズ・マグワイア]
ピーター・サースガード
[as ブライアン・ハロラン]
ダコタ・ジョンソン
[as リンジー・シル]
コリー・ストール
[as fレッド・ワイシャック]
デヴィッド・ハーバー
[as ジョン・モリス]
ジュリアンヌ・ニコルソン
[as マリアン・コノリー]
アダム・スコット
[as ロバート・フィッツパトリック]
ジュノー・テンプル
[as デボラ・ハッセー]
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あ ら す じ
アメリカのサウスボストンで育った
ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャー
とその弟
ビリー・バルジャー
、そして2人の幼なじみ
ジョン・コノリー
は、やがてギャング、政治家、FBI捜査官とそれぞれの道に進んでいった。
コノリーはイタリア系マフィアの撲滅させるために彼らと抗争中のジェームズに敵の情報を流すよう持ちかける。FBIとの密約を利用し敵の組織を壊滅に追い込み、犯罪帝国を築くジェームズ。そしてビリーもまたジェームズの力を借り権力を握る。利害を一致させ手を組む彼らの関係は、アメリカ史上最悪の汚職事件に発展していく・・・・・。
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たぴおか的コメント
ここ数年に上映されたジョニデ主演作の中では、おそらくトップクラスの作品だ。“ジョニー・デップ最高の演技”なんて評価をする向きもあるようだが、確かに同じようなモチーフの『パブリック・エネミー』はもちろんのこと、『ラム・ダイアリー』や『チャーリー・モルデカイ』などよりも遙かに面白いとは思う。とは言うものの、実話をモチーフにした作品だけに、大幅に史実をねじ曲げるわけにもいかないからか、大きな山場も存在しない平板な作品になってしまっているのは残念。こういう作品こそ、監督や脚本次第で大化け出来るから、同じ作品をイーストウッドにでもメガホンを執らせてみたら面白いんじゃ?なんて思ってしまう。
こういう実在のキャラクターを演じるよりも、ジャック・スパロウのような架空のしかも特異なキャラクターを演じる方が、ジョニー・デップはいい演技をするとは常々感じていたが、正直言わせてもらえばこの作品でも、残念ながら彼の代わりに他の俳優が演じても作品自体に大きな影響はないだろうとは思う。もはや“ジョニー・デップ”という名前だけでは、観客を強烈に惹き付けるほどの魅力は失せてしまったようだ。加えて、アンバー・ハードとの結婚のイザコザ以来、女性ファン離れは否めない。
てわけで、この作品でもそんなある意味彼の俳優人生ではどん底とも言えるような助教からの起死回生とでもいうべく、彼の演技からは一種の鬼気迫る迫力が感じられる。ただ、その反面いつもの余裕たっぷりで演じているかれが、その余裕を失っていて、どこか堅苦しく感じてしまったのは気のせいだろうか?
ジョニデ演じるジミー、ジョエル・エドガートン演じるジョン、そしてベネディクト・カンバーバッチ演じるビリーの3人が主役となる作品ではあるのだが、前者2人に対して、ビリーの役回りが少なすぎるのは残念。おそらくは、政治家として地位を築き上げた裏側には、兄ジミーが少なからず金銭的あるいは物理的に援助していたはずだろうが、その点が一切描かれていないために、ビリーの存在そのものが意味を失ってしまっている気がする。