評     価  

 
       
File No. 2386  
       
製作年 / 公開日   2015年 / 2016年04月23日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   佐藤 信介  
       
上 映 時 間   127分  
       
公開時コピー   ようこそ。絶叫のZQN(ゾキュン)パニックへ。  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   大泉 洋 [as 鈴木英雄]
有村 架純 [as 早狩比呂美]
吉沢 悠 [as 伊浦]
岡田 義徳 [as サンゴ]
片瀬 那奈 [as てっこ]
片桐 仁 [as 中田コロリ]
マキタスポーツ [as 松尾]
塚地 武雅 [as 三谷]
徳井 優 [as アベサン]
風間 トオル [as 千倉]
長澤 まさみ [as 藪]
 
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あ ら す じ    描いた作品を出版してもらうこともなく、気づけば35歳で漫画家アシスタントに甘んじる鈴木英雄。ある日、破局寸前だった彼女のてっこからアパートを追い出されてしまう。ところが、てっこから救いを求める着信があり、あわてて帰宅してみると、てっこは異形の姿になって英雄に襲いかかったきた。
 難を逃れて仕事場に戻った英雄だったが、そこもまた修羅場と化していた。部屋の中は血だらけで、アシスタント仲間の三谷が血まみれの姿で呆然と立っていた。英雄も三谷も何が起きているのか全くわからなかったが、昨日までの平凡な毎日が激変したことだけは明らかだった。
 血液によって感染する謎のウイルスによってZQN(ゾキュン)と名付けられたリビングデッドに変貌を遂げた人々で、街は溢れていた。日本中が感染パニックに陥る中、標高の高いところでは感染しないという情報を頼りに、英雄は富士山に向かう。その道中で英雄は、女子高生・早狩比呂美と出会うが、彼女の首にはZQNに噛まれた痕があった。
 やがて間もなく比呂美もZQN化してしまうが、なぜか彼女は英雄に襲いかかってきたZQNを倒し、英雄に救いの手を差し伸べてくれた。そのまま彼女を見捨てることも出来ない英雄は、そのまま半ZQN化した比呂美とともに、とあるショッピングモールに訪れる。そして、元看護師のと出会った2人は、藪に導かれるまま彼女が暮らす集落へと連れて行かれる。
 そこでは伊浦の統率の元、生き残った数十名の人々が共同生活を営んでいた。しかし、英雄が所持する猟銃に目をつけた伊浦は、比呂美を人質にとって英雄に銃を渡すよう強要してくる・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    実は密かに期待を胸に劇場へ向かった作品だったが、結論から言えば「思ったのと違う」だった。ビッグコミック・スピリッツ連載の花沢健吾によるコミックが原作で、花沢作品といえば『ボーイズ・オン・ザ・ラン』(ちなみに原作はスピリッツで読んでいたが、映画は観ていない)のように主人公がダメ男というパターンが多いのだ。そしてさらに言えば、ジェシー・アイゼンバーグが主演の『ゾンビランド』がモチーフとして透けて見える気がするのだが、気のせいだろうか?
 おそらくは、この作品の原作もダメ男がヒーローになるのがテーマなのだろうと思う。残念な映画になってしまった理由は、それをZQNによるパニックムービーにすり替えてしまったためじゃないかな。なんだかZQN(ゾキュン)という言葉のインパクトが強過ぎて、ZQNだけが一人歩きしちゃったようだ。クライマックスでは、ひたすら英雄がZQNに対して銃で撃ちまくるだけで、悪いけどその姿をヒーローと呼ぶのはいかがなものかと思う。
 救いなのはキャスティングで、有村架純に長澤まさみという2大お気に入り女優が共演していることで、たとえ内容がどうであれこれは見逃すわけにはいかないのだ(笑)。