評     価  

 
       
File No. 2457  
       
製作年 / 公開日   2016年 / 2016年09月09日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   アレックス・プロヤス  
       
上 映 時 間   127分  
       
公開時コピー   <神の眼>を盗んで
エジプトの王座を奪え!
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ニコラス・コスター=ワルドー [as ホルス]
ブレントン・スウェイツ [as ベック]
チャドウィック・ボーズマン [as トト]
エロディ・ユン [as ハトホル]
コートニー・イートン [as ザヤ]
ルーファス・シーウェル [as ウルシュ]
ジェラルド・バトラー [as セト]
ジェフリー・ラッシュ [as ラー]
レイチェル・ブレイク [as イシス]
ブライアン・ブラウン [as オシリス]
エマ・ブース [as ネフティス]
アビー・リー [as アナト]
ヤヤ・デュン [as アスタルテ]
 
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あ ら す じ    古代エジプト、神々と人間が共存していた時代。太陽神ラーの2人の息子、生命の神である兄オシリスはナイル川沿いの肥沃な大地を治め、砂漠の神である傲慢な弟セトは不毛の大地を支配していた。そんなある時、オシリスは息子である天空の神ホルスに王位を譲ることを決め、今まさに戴冠式が行われようとしていたその時、突然セトが乱入してオシリスを殺害、自らがエジプトの王であると宣言する。ホルスはセトに戦いを挑むが敗れて、両目“全知の目”をセトに奪われ、危うく殺されそうになったところをホルスに想いを寄せる愛と美の女神ハトホルが現れ、彼女はセトの妃となることと引き換えにホルスの命を救うのだった。
 エジプト王となったセトは逆らう神々を次々と打ち破り、殆どの人間を奴隷として圧政を敷く。奴隷となった盗賊のベックはホルスの両目を盗んで恋人のザヤと一緒に逃げようと考え、王宮へ忍び込んで片目だけは何とか奪取するが、ザヤは追っ手の放った矢によって殺害されてしまう。ベックはホルスに会い、片目と引き換えにザヤを蘇生させてほしいと取引を持ちかけるが、ザヤは一足違いで死者の神アヌビスによって死後の世界へと連れていかれた後だった。しかし、セトへの復讐のためにホルスは「蘇らせる方法はある」と言い、ベックから片目を取り戻すと共に協力を要請し、祖父ラーに助けを求めるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    エジプト神話の世界で、王位継承にまつわる神々の争いと、それに巻き込まれたベックとザヤという2人を描いた、壮大なスペクタクル作品。エジプト神話の神々については、恥ずかしながら某ゲームで名前だけは知っていたが、ラーがギリシア神話ではゼウスに相当する絶対神で、その息子がオシリスとセト、さらにオシリスの息子がホルスだなんていう系譜については、この作品で初めて知った。
 珍しくジェラルド・バトラーが悪役のセトを演じているのだが、敵ながら貫禄充分で期待以上の憎まれ役を演じてくれているのはさすがだ。また、ルーファス・シーウェルが相変わらず小悪党を演じていて、この手の役柄が完全に板についている感がある。対する主人公のホルスはと言うと、王になる前の傲慢で横柄な態度といい、セトに両眼を奪われたとは酒に溺れて何もしようとしないというヘタレで、人間の盗賊風情に尻を叩かれないと動かないのにはちょっとヤキモキさせられる。結局はホルスとベックというバディがセトから王座を奪還するという運びになるわけで、最初はそりの合わなかった2人が次第に友情を育みながらも強敵セトに挑むという展開になるわけだ。
 特筆すべきは、ベックの恋人・ザヤを演じたコートニー・イートンのあまりの可愛らしさで、ここ数年で観た女優の中でも群を抜いている。しかも、そんな彼女が早々にハトホルを筆頭に女神たちにも美人女優が起用されているのだが、それらが全員霞んでしまうほどで、彼女のデビュー作『マッドマックス 怒りのデスロード』を観なかったことを後悔させられた。