評     価  

 
       
File No. 2528  
       
製作年 / 公開日   2016年 / 2016年12月16日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   フェデ・アルバレス  
       
上 映 時 間   88分  
       
公開時コピー   この家から生きて脱出したければ、
息をするな・・・
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   スティーヴン・ラング [as 盲目の老人]
ジェーン・レヴィ [as ロッキー]
ディラン・ミネット [as アレックス]
ダニエル・ゾヴァット [as マニー]
エマ・ベルコヴィッチ [as ディディー]
フランシスカ・トレロシク [as シンディ]
 
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あ ら す じ    ロッキーアレックス、そしてマニーの3人はアレックスの父が経営する警備会社が警備する家に、スペアキーを使って侵入して、そこで盗んだ物を売ることで生計を立てているデトロイトの不良たちだった。ある日彼らは、デトロイトの郊外に住んでいる盲目の老退役軍人が、最近事故で娘を亡くし保険金を30万ドル手に入れていることを知る。初めは反対するアレックスだったが、ロッキーのために協力することになった。
 昼間、盲目の老人の自宅を偵察をしたその夜、家に押し入ることを決める。ロッキーたちは盲目男性の家に近づくと、男性が飼っている猛犬に薬物入りのエサを与えて眠らせて、難なく家に侵入した彼らは、盲目の男性の持っているであろうお金を探すが、どうにも見つかる気配がなかった。しかし、一つ固くロックされたドアがあることに気づいたので、マニーが銃でロックを破壊しようとするが、その音が盲目の男性を目覚めさせてしまう。
 盲目の男性はマニーの銃を奪い取り、マニーに向かって銃を撃ち、マニーは殺されてしまう。ロッキーとアレックスはすぐさま他の場所へと隠れ息を潜めるが、盲目の男性は死んだマニーだけが侵入したのではないと超人的な嗅覚によって感づく。ロッキーたちは隠れている間、隠し金庫を見つけ出し、現金を手に入れるのだったが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    霊的な超常現象は一切なしのリアル・ホラーで、盲目の老人がとにかくやたらと強い。ホラーと言っても、いきなり音で驚かせるような常套手段も見られず、比較的心臓には優しい作品だ(笑)。その前半は、とにかく娘を失って身寄りのない老人から金を奪おうなんていう3人に同情の余地はなく、だから老人の反撃を受ける3人を観ても怖い思いをするどころか、むしろ当然の報いだろうと爽快感すら覚えてしまう。ただ、視覚を失って他の感覚がいかに鋭くなったとはいっても、笑っちゃうくらいジイさんあまりに強過ぎるけど。
 3人の若者がジイさんに襲われるのは当然で(殺されるのは行き過ぎだけど)、おかげで何ら怖さをかんじることがなかった前半と打って変わって、後半になってジイさんが密かに行っていたことが明らかになると、観ているものの心情は一転するはず。そう、この作品の登場人物はどいつもこいつも、クズばかりだったのだ。身寄りのない老人から金を奪うというロッキーたちの行為もクズだが、ジイさんのやっていたことと比べれば生やさしい。と言うか比較するには次元が違っていて比べようがないと言うべきだろう。
 それほど、ジイさんが密かに行っていた行為は最低を通り越していて、ロッキーたちの行為ですらジイさんに対する天誅とさえ思えてしまうくらいだ。こういう奴は生かしておいちゃ世のためにならないから、何としても抹殺すべきだ、これが私の正直な気持ちだった。