既に『バットマン VS スーパーマン ジャスティスの誕生』でお目見え済みのワンダーウーマン、その彼女の紹介編とでもいうべき作品で、本来なら『バットマン VS スーパーマン』に先駆けてこちらが公開されるべきだ。そうすれば、『バットマン VS スーパーマン』でいきなり登場しても「あの女、何者?敵?味方?」なんて混乱することもなかったのに。
ワンダーウーマンことダイアナを演じるガル・ガドットは、確かに美人なのだろうけど素直に私の好みとは言いかねる。おまけに、実年齢はアラサーの32歳なのだが、私にはどうしてもアラフォーにしか見えないのはヒロインとして致命的だ。原作となるDCのコミックは読んだことがないからイメージも湧いてこないが、せめてスカーレット・ヨハンソンあたりか、さらに欲を言えば『アイ・アム・ナンバー4』のディアナ・アグロンかテリーサ・パーマーが演じてくれれば、間違いないく観ている私のテンションは上がったことだろうと思うと、ちょっと残念なキャスティングだった。
ド派手なヒロインが主人公だけに、もっとアメコミらしい派手な内容を想像していたのとは裏腹に、結構地味〜でしかも暗めな内容だったため、今ひとつ盛り上がりに欠けたのは否めない。11月公開の『ジャスティス・リーグ』の導入編としてならともかく、女性キャラを主人公にした作品としては華やかさに欠ける。時代設定はおそらく第二次世界大戦のさなかで、悪役として設定されているのがお約束のドイツ軍というのは、MARVELの『キャプテン・アメリカ』とイメージがダブる。ただ、キャプテン・アメリカは大戦時から現在まで冬眠状態で過ごしたために当時の年齢のまま現在生きているのに対して、ワンダーウーマンの場合はそうじゃない。一体彼女は年をとらないのだろうか、それとも通常の人間とは年のとり方が違うのか(たとえば、1歳年をとるのに100年かかるとか・・・・・)、是非とも種明かしをしてもらいたいものだ。
種明かしと言えば、見る前に一番気になっていた「女性しか存在しない島で、彼女は一体どうやって生まれたのか?」という疑問に対しては、驚くべき回答が用意されていた。一応は納得してみたものの、無理矢理感が満載の「あり得ねぇ〜」説明だった。