評     価  

 
       
File No. 2779  
       
製作年 / 公開日   2018年 / 2018年04月27日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   月川 翔  
       
上 映 時 間   105分  
       
公開時コピー   この怪物に出会うまで、私たちはみんな独りだった。  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   菅田 将暉 [as 吉田春]
土屋 太鳳 [as 水谷雫]
古川 雄輝 [as 吉田優山]
山田 裕貴 [as 山口賢二]
池田 エライザ [as 夏目あさ子]
浜辺 美波 [as 大島千づる]
佐野 岳 [as 佐々原宗平]
佐野 史郎 [as 吉田泰造]
速水 もこみち [as 三沢満善]
 
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あ ら す じ    高校1年生の水谷雫は幼い頃から母親に認められたいがために良い成績をとることに必死で、友達や生き物に対してまるで興味がないガリ勉&冷血女子だった。そのとなりの席にいるはずだった吉田春は、行動予測不能な“怪物”で、入学早々上級生相手に暴力事件を起こしてそのまま不登校になっていた。そんな問題児には関わりたくない雫だったが、先生に頼まれてしまい、たまっていたプリントを彼の家まで届けるハメになる。
 ところが雫は、なぜか春に懐かれてしまい、勝手に“友達”認定されてしまう。仕事で家にいない母親に認められるために、幼い頃から勉強だけを信じてきた雫にとって、友達や恋人などはただの邪魔な存在でしかなく、はじめは無関心だったが、迷惑に思いながらも行きがかり上春の世話を焼くうち、少しずつ彼の本当の人柄を知り、いつしか心惹かれていく。
 やがて春と雫の周りには、夏目あさ子大島千づる、ササヤンこと佐々原宗平といった、個性豊かな友達が増えていった。初めての友情、初めての恋愛。そして、春のライバル・ヤマケンこと山口賢二の登場により、初めての三角関係も巻き起こり、二人の世界が変わっていく。それは春と雫にとって、初めて“みんな”で過ごす時間だった。
 そんなある日、春の兄・吉田優山が春のもとに現れたことがきっかけで、春は絶縁状態だった父親吉田泰造の元へ突如連れ戻されることになり、雫の前からも姿を消してしまう・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    主演に菅田将暉と土屋太鳳、2人の周囲を池田エライザ、浜辺美波とキャスティングには申し分ないんだけど・・・・・残念。今まで土屋太鳳の主演作はそこそこ面白くハズレがなかったのだが、この作品が私にとっては初のハズレ作品になってしまった。これは明らかに俳優陣の力が及ばなかったためじゃなく、脚本あるいは監督の手腕の問題だろう。まぁ、予告編を観て、「これはハズしそう」とイヤな予感はしていたのだが、それが見事に的中してしまったわけだ。
 もちろん原作のコミックなんて読むどころか存在すら知らなかったから、何の予備知識もなく臨んだワケだけど、映画だけ観た限りでは菅田将暉扮する吉田春を“怪物”と呼ぶには、あまりにインパクトがなさ過ぎる。そして、春と土屋太鳳演じる水谷雫の2人は、恋愛関係にまで発展したようには到底見えなくて、どう見ても周囲の夏目や大島らを含めた“仲間”の域を出ていないとしか受け取れない。だから、春が姿を消して雫がひとり泣くシーンが非常に不自然に思えてしまい、感動どころか逆にシラけムードに落ち込んでしまった。
 監督の月川翔って名前に覚えがなく、携わった作品の履歴を見てみたら・・・・・本作以外には『君の膵臓をたべたい』、まだ公開されていない『センセイ君主』と、浜辺美波を起用することが多いと思うのは気のせいだろうか?