評     価  

 
       
File No. 2780  
       
製作年 / 公開日   2018年 / 2018年04月27日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   廣木 隆一  
       
上 映 時 間   127分  
       
公開時コピー   本気の恋は
甘いだけじゃない
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   桜井 日奈子 [as 小石川光希]
吉沢 亮 [as 松浦遊]
佐藤 大樹 [as 須玉銀太]
優希 美青 [as 秋月茗子]
藤原 季節 [as 三輪悟史]
遠藤 新菜 [as 鈴木亜梨実]
竹材 輝之助 [as 名村慎一]
寺脇 康文 [as 三輪由充]
筒井 道隆 [as 小石川仁]
谷原 章介 [as 松浦要士]
檀 れい [as 小石川留美]
中山 美穂 [as 松浦千弥子]
 
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あ ら す じ    高校生の小石川光希はある日、父・小石川仁と母・小石川留美から、離婚することを告げられる。しかも、あろうことか旅先で知り合った松浦夫妻と気が合い、松浦夫妻も離婚したうえで、父は松浦夫人の千弥子と、母・留美は松浦要士と再婚するるというのだ。
 ショックを受ける光希に追い打ちをかけるように、光希と松浦夫妻のひとり息子で光希と同い年のも含めた6人で、シェアハウスを借りて一緒に暮らしていくという。こうして、2世帯6人による風変わりな共同生活が始まった。
 最初は遊に対して反感を感じていた光希だったが、同居生活で甘いけどクールな遊に翻弄されながらも次第に彼に惹かれていく。それは遊も同様で、遊の実の父親と思われた建築家の三輪由充に会いに行った事をきっかけに、互いの気持ちを打ち明け合って2人は両想いとなるのだった。
 ところがある日、遊がアルバムを見ていた時にそこに挟まれた数枚の写真を見つけ、家族の秘密を知ってしまう。そして遊は、光希に別れを告げて大学受験のため一人京都へと向かうのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント  
 何を隠そう、一 昨年暮れから今年の3月までずっと、右の“JR SKISKI”の画像を会社のPCの壁紙にさせてもらっていたのだが、このハンパなく可愛いモデルの女の子が誰なのかわからずにいた。で、あまりに気になったために恥を忍んで後輩に尋ねたところ、彼も名前はパッとは出てこなかったのだが、「あれッスよ、岡山の奇跡・・・」との回答を。で、早速“岡山の奇跡”をググってみて、やっと桜井日奈子という名前に辿り着いたというエピソードがある(どーでもいい話だけど ^-^;)。
 前置きがやたらと長くなってしまったが、そんなワケで彼女が他のメディアに登場しないかなぁ、と期待していたら、映画に主演するとのことで、どうやら「2組の夫婦が互いにパートナーを交換して、しかも2家族でシェアハウス同居なんてトンデモ作品」と思いつつも劇場に臨んだのだが、これがタナボタ作品でで予想を遥かに上回る面白さだった。
 桜井日奈子演じる光希と吉沢亮演じる遊の両親役の4人はさすがと言うべきか。ただ、中山美穂の劣化がかなり気になり、対照的に檀れいが神懸かり的な美女に見えてしまう。肝心の櫻井日奈子だが、演技も安心して観られるレベルだし、何よりも表情が豊かでその表情によって受ける印象が変わるのが非常に面白い。基本的には壁紙通り可愛いルックスなのだが、それが時には美人に見えたり、時には高畑充希風にいえば「ぶちゃく」なったりと、多彩な表情を見せてくれるのが観ていて飽きない。個人的には、遊に別れを告げられて「イヤだ、イヤだ、イヤだ!」とすがり付くシーンがメチャクチャ可愛くて、最もお気に入りのシーンとなっている。彼女にああいう風に懇願されたならば、振り切るには鋼鉄のように堅い意志が必要だろう。豆腐のような根性の私には到底そんな真似はできない(笑)、なんて思いながら観ていた。ちなみに、メイクのルージュの色が濃すぎるのはちょっと気になった。もっと淡い色のピンクか、あるいはリップクリームだけの方が自然でいいと思う。
 起承転結が明確で理解しやすいのも、この作品の長所だろう。2世帯6人での同郷が始まって「起」、光希と遊が両想いになって「承」、遊が家族のある秘密を知って光希に別れを告げるのが「転」、そしてラストが「結」。遊が知った“家族の秘密”が気になって、自分なりに「きっと真相はこうだ」と秘密が明かされるのを期待していたのだが、さすがに深く勘ぐりすぎていたようで、結果は意外にシンプルだったりする。ラストで光希が泣きながら「遊を好きでいていいんだね?」と親に念押しするのがまた可愛らし過ぎて、とどめを刺された感じだった。