評     価  

 
       
File No. 2801  
       
製作年 / 公開日   2018年 / 2018年06月01日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   福田 雄一  
       
上 映 時 間   114分  
       
公開時コピー   君を絶対、幸せにする。
君が明日、
僕を憶えていなくても

記憶が1日で消えてしまう彼女と一生に一度の恋をした
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   山田 孝之 [as 弓削大輔]
長澤 まさみ [as 藤島瑠衣]
ムロツヨシ [as ウーラ山崎]
勝矢 [as 味方和彦]
太賀 [as 藤島慎太郎]
山崎 紘菜 [as 高頭すみれ]
大和田 伸也 [as 名取医師]
佐藤 二朗 [as 藤島健太]
 
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あ ら す じ    ハワイでツアーコーディネイターをするプレイボーイの弓削大輔はある日、カフェで藤島瑠衣藤島瑠衣という女性と出会い、一目で恋に落ちる。それは瑠衣も同じで、別れ際にまた翌日も同じカフェで会うという約束を交わすのだった。
 ところが、翌日同じカフェで会った瑠衣は大輔の事をまるで覚えておらず、初対面なのに馴れ馴れしく話しかける大輔を完全に拒絶する。戸惑う大輔に店の女主人が、実は彼女は交通事故の後遺症により、新しい記憶は1日で消えてしまう短期記憶障害を負っていたことを打ち明ける。
 彼女を想う父・健太と弟・慎太郎の手でその事実を隠され、毎日同じ新聞が用意され、毎日同じ録画したTV番組を再生する中で、瑠衣は変わらず同じ健太の誕生日を繰り返していたのだった。
 ところがある日、そんな繰り返される毎日についに破綻が訪れ、瑠衣は自分が事故の後遺症で記憶障害を負ったこと、それを周囲は必死で隠し続けてきた事実を知り、ショックを受ける。そんな瑠衣に大輔は毎日、事故以来の事件や自分との出会いを記録したDVDを見せて、自分を覚えていない彼女に一途に愛を告白し続ける。
 瑠衣にとっては毎日が大輔との初対面だったが、大輔の努力により2人は結ばれ、毎日のように繰り返されるファーストキス。けれどもある日、大輔の本当の夢を知った時、瑠衣はある行動に出るのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    2007年にドリュー・バリモアとアダム・サンドラーの共演で公開された『50回目のファースト・キス』の和製リメイク版。オリジナル版が結構良かっただけに、リメイクはどうだろう?と危惧していたのだが、山田孝之演じる弓削大輔には違和感を覚えたものの、それを払拭して余りあるのが長澤まさみの存在だった(←これ、完全に私の贔屓目です)。
 この作品のメガホンを執ったのがあの福田雄一監督だと知って、正直怖いもの見たさというのがあったのは事実。そして、長澤まさみ演じる瑠衣の父親役に、福田ファミリーの顔ともいうべき佐藤二朗 、ムロツヨシも大輔の親友役で登場とあってはなおさらだろう。いくらオリジナルがコメディだとしても、福田色をメ一杯出されてしまっては、どんな作品になってしまうのか想像もできない。
  蓋を開けてみると、思いのほかオリジナルに忠実に作られてたのがちょっと意外だった。舞台がハワイで、観光客相手に後腐れないその場限りのメイク・ラブに興じるのが山田孝之演じる弓削大輔。長澤まさみ扮する瑠衣の記憶がその日しか持たないと知って以来、あの手この手で瑠衣の気を引こうとして車のバッテリー感電するフリをしたり、それを観た瑠衣がこれまたショックで泣き出すフリをするなんて辺りは、オリジナルのままだ。
 そんな2人を取り巻く脇役として、弓削の親友にムロツヨシ、瑠衣の父親役に佐藤二朗、そして瑠衣の弟役の太賀の3人が、それぞれの持ち味を活かして笑いを取ろうと頑張ってくれている。ちなみに、オリジナル版でアダムの友人の役名がウーラで、この作品でのムロツヨシの役名がウーラ山崎ってのは、さすがに凝り過ぎのような気もするけど(笑)。
 大筋のストーリー展開もオリジナルのままだから、意外性はまったくない反面、落ち着いて展開を見守ることができる。そして、何と言っても長澤まさみ存在が私にとっては大きい。大輔の同僚として山崎紘菜が出演していて、新旧の東宝シンデレラの共演もセールス・ポイントのひとつじゃないかな。