評     価  

 
       
File No. 2810  
       
製作年 / 公開日   2018年 / 2018年06月22日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   鄭 義信  
       
上 映 時 間   127分  
       
公開時コピー   たとえ昨日がどんなでも、
明日はきっとえぇ日になる。
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   真木 よう子 [as 静花]
井上 真央 [as 梨花]
大泉 洋 [as 哲男]
桜庭 ななみ [as 美花]
大谷 亮平 [as 長谷川さん]
ハン・ドンギュ [as 尹大樹]
イム・ヒチョル [as 呉日白]
大江 晋平 [as 時生]
宇野 祥平 [as 呉信吉]
根岸 季衣 [as 美根子]
イ・ジョンウン [as 英順]
キム・サンホ [as 龍吉]
 
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あ ら す じ    万国博覧会が目前に迫り、高度経済成長に浮かれる1970(昭和45)年。第二次世界大戦で左腕を失った龍吉は、故郷の済州島を追われて来日して英順と再婚し、関西の地方都市の一角で、小さな焼肉店「焼肉ドラゴン」を営ながら静花梨花美花の三姉妹と一人息子・時生の6人で暮らしていた。つらい過去は決して消えないけれど、“たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる”それが龍吉のいつもの口癖だった。
 そんな中、中学生になった時生が学校でイジメに遭い、心を閉ざしてしまう。また、次女の梨花は幼馴染みでもある静花への恋心を今でも捨てきれずにいる夫・哲男への苛立ちを募らせていた・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    女性キャストが井上真央、桜庭ななみ、真木よう子と美形揃いだから観たようなものの、そうじゃなければDVDですら観たかどうか怪しいこの作品。『ゆずりは』ではあれほど泣かされた、最近殊に涙腺の締まりが弱くなってきている私だが、この作品では何ら気持ちに波風を立てられることもなく、最初から最後までサラッと過ぎていった感がある。「演劇賞を総なめにした伝説の舞台の映画化」らしいが、どれほど感動的な舞台だったか知らないが、少なくとも映画に関しては「映画賞をそうなめ」どころか、受賞すらできるとは思えない。こういう作品って、記憶に残らないんだよね。
 昭和40年代の在日韓国人を描いた作品だが、あの三姉妹のような垢抜けた美人ははいないんじゃないの?というのが正直な感想。父親の竜吉と母親の英順、それに彼らを取り巻く韓国人たち(大泉洋も含む)を見れば、ますます確信が持てる。ナレーターを務める末っ子・時生役の大江晋平は姉3人とは正反対で、もし彼が主役だったら途中で睡魔に負けて意識を失っていたか、サイアク途中退場もあったかもしれない。そうならなかったのは、ひとえに登場人物が個性的で何気ない日常の出来事が一大イベントでもあるかのように生き生きと描かれているためだろう。
 父親の龍吉と母親の英順、やけにハングル語が上手いと思ったら、どうやら本物だったようで、道理で逆に日本語がおぼつかなかったワケだ(とは言っても、それは生粋の日本人と比較しての話で、外国人としてはかなり日本語が上手い)。他にも日本語が話せない韓国人を演じた俳優など、日韓混合のキャスティングで、誰が日本人で誰が韓国人なのか、よくわからなかったのは、キャスティングが成功したことの証だろう。