評     価  

 
       
File No. 2876  
       
製作年 / 公開日   2018年 / 2018年10月19日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   廣木 隆一  
       
上 映 時 間   98分  
       
公開時コピー   青春の後にあるものは?  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   橋本 愛 [as 「私」]
門脇 麦 [as 「あたし」]
成田 凌 [as 椎名くん]
渡辺 大知 [as 新保くん]
岸井 ゆきの [as 山下南]
内田 理央 [as 森繁あかね]
柳 ゆり菜 [as サツキ]
瀧内 公美 [as まなみ先生]
亀田 侑樹 [as 遠藤]
片山 友希 [as なっちゃん]
木崎 絹子 [as 椎名朝子]
マキタスポーツ [as 皆川光司]
村上 淳 [as 須賀さん]
 
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あ ら す じ    【2013年】27歳の「私」は、何者かになりたくて東京へ出たものの、10年が経ち、なんとなく地元に戻ってきた。実家に住みながらフリーライターとしてタウン誌などの仕事をしている「私」は、カメラマンの須賀さんと組むことが多い。40歳の須賀は東京への未練を頻繁に口にするが、東京から地元に戻った者同士で「私」とはウマが合う。この日は、ラーメン店の取材終わりに、高校時代に仲が良かったサツキと合流し、なぜか須賀の車で当時みんなの憧れの的だった椎名くんに会いに行くことに。道中で懐かしいゲームセンターを見つけて立ち寄ると、たまたま帰省中だという同級生の新保くんと再会する。近況を話しているうちに、現在自動車教習所で教官として働く椎名に、新保がその仕事を紹介したことが発覚する。
 【2008年】22歳の「あたし」は書店でのアルバイトを終えて、駐車場で待っている同級生の遠藤の車に乗り込む。「あたし」は高校時代に椎名と付き合っていたが、卒業後、椎名は大阪に引っ越して音信不通だ。「あたし」は椎名を忘れられないが、自分に好意を寄せる遠藤と何となく体の関係を続けている。
 【2010年】24歳の山下南森繁あかねはファミレスでガールズトークを繰り広げる。抜群の美貌をもつあかねは10代の頃にアイドルとして活動し、中学を卒業すると東京に引っ越したが、仕事がなくなり、実家に戻ってきた。あかねは早く結婚したいと焦っているが、南は結婚に興味がないという。
 【2004年】18歳の「私」は高校3年生。サツキは、地元も年齢も同じあかねが載っている雑誌を見て盛り上がっている。「あたし」は椎名と交際中だ。新保は同級生にからかわれているところを椎名に助けられ、初めて2人でハンバーガーを食べに行く。同級生のなっちゃんは、47歳の男・皆川光司と援助交際中だが、お見合い結婚を理由に関係解消を告げられる。青春を謳歌する兄を醒めた眼で見ている椎名の妹・朝子は、東京の大学に通うために、家庭教師のまなみ先生の家で勉強を教えてもらっている。ある日の放課後、「私」とサツキは椎名から誘われて、奇跡のように楽しい放課後を過ごす。
 【2013年】須賀から高校時代のことをあれこれ聞かれ、ゲームセンターに足を踏み入れ、そして母校を訪れたことで、「私」の脳裏にあの放課後が蘇る。記憶の中でキラキラと輝いていた椎名と教習所で再会した「私」は、ある衝撃的な言葉を告げられる・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    久しぶりに観る橋本愛の主演作だったが、この手の作品を仕事が終わってからのレイトショーで観たのは失敗だった。上のあらすじにも書いた通り、異なる時間軸のシーンがランダムに配置されているために、人物の相関関係が把握できずに、理解不能な状態に陥ってしまった。
 橋本愛は嫌いな女優じゃないが、一方の門脇麦は、演じる役柄のせいもあってどうにも好きになれない。門脇麦を初めて観たのが、『愛の渦』だったせいもあるかもしれない。演技の上手さから言えば、橋本愛より門脇麦の方が上だとは思うけど。
 これほど時間軸が脈絡なく飛ぶのは、原作がそうなっているからだろうが、活字で名前を確認できる小説と違って、映画だと誰が何という名前なのか、睡魔に襲われていた頭には至難の作業だった。しかも、橋本愛演じる主人公の「私」と、門脇麦演じる「あたし」は名前が登場しないから、田の時間軸の誰かが「私」なのか、なんて錯覚を起こしてしまう。
 だから、少なくともこの作品に限っては、もし劇場で観るならばまずはオフィシャルサイトで人物相関図を事前に把握しておいた方がよさそうだ。もう一度観れば、もしかしたらこの作品を面白く感じるかもしれないとは思うのだが、ハッキリ言って初見の印象では、たとえレイトショーとは言え再度料金を払ってまで観る気にはなれない。