評     価  

 
       
File No. 2903  
       
製作年 / 公開日   2016年 / 2018年11月30日  
       
製  作  国   フランス  
       
監      督   アマンダ・ステール  
       
上 映 時 間   91分  
       
公開時コピー   愛には「嘘」のソースをかけて、召し上がれ。  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   トニ・コレット [as アン・フレデリクス]
ハーヴェイ・カイテル [as ボブ・フレデリクス]
ロッシ・デ・パルマ [as マリア]
マイケル・スマイリー [as デヴィッド・モーガン]
トム・ヒューズ [as スティーヴン・フレデリクス]
ヴィオライン・ジリバート [as ヘレーネ・ベルナード]
スタニスラス・メラール [as アントニー・ベルナード]
スー・カン [as マンディ]
アメリ・グレース・ザーキン [as ローズ]
ジェームズ・フォレー [as ショーン]
ブレンダン・パトリクス [as トビー]
ジョゼフィーヌ・ドゥ・ラ・ボーム [as ファニー]
 
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あ ら す じ    エレガントなパリの都に越してきた、裕福なアメリカ人夫婦のアン・フレデリクスボブ・フレデリクス。セレブな友人たちを招いてとびきり豪華なディナーを開こうとするが、急遽息子のスティーヴンが加わったために出席者が不吉な13人になってしまう。大慌てでスペイン人のメイドのマリアを“ミステリアスなレディ”に仕立て上げ、晩餐会の席に座らせる。
 ところが、緊張のあまりワインを飲み過ぎたマリアは、お下品なジョークを連発し、あろうことかこれが逆に大ウケして、ダンディな英国紳士から求愛されてしまう。金策のために絵を売ろうとしている夫婦は、それが片付くまでは正体を明かすこともできない。果たして、アンとマリアたちのから騒ぎの行方は・・・・・?
 
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たぴおか的コメント    邦題は『晩餐会』となっているが、あくまでも晩餐会は単なる導入に過ぎず、メインはその晩餐会をきっかけに繰り広げられるメイドのマリアの恋愛と、それを横目で見ながらあたふたするトニ・コレット扮するアンの滑稽さだ。それにしても、マリア役のロッシ・デ・パルマ・・・・・よくもこんな特異なルックスの女優を探し出して起用したものだと感心する。言っちゃ悪いが、どう贔屓目に見ても美人とは思えないし、巨体で顔の作りもことごとく大きい。ただ、不細工ではあるけれども、見ようによっちゃ愛嬌のある顔立ちで、蓼食う虫も好き好きってこともあるだろうとは思う。
 マリアが晩餐会で謎の貴婦人に扮してぶちまけるジョークのお下品さがいい。上流階級の紳士淑女は、その手のネタに慣れていないのだろうか、これが大ウケするもんだから、ジョーク自体よりも周囲がウケる様子が笑えるのだ。そして、マリアが早い段階で自分が実はメイドであることを相手の男性に打ち明けるのだが、それさえもジョークだと受け取られてしまう。けれども、当のマリアは相手が理解してくれたと勘違いしてしまうあたり、こういう色恋沙汰に慣れていない悲しさなのだろう。
 そんなこんなで、終始コメディ調で展開していくのだが、ラストだけはちょっと笑うわけにはいかない。恋に破れてフレデリクス家を去って行くマリアを見るのは、ちょっとツラい。夫妻も、あれほどの熟練メイドを簡単に手放してしまうのは理解に苦しむ。モーガン氏の最後の言葉がちょっと意味深で、「もしかしてマリアを引き留めるのか?」とも思わせるものだったのだが・・・・・。