評     価  

 
       
File No. 2929  
       
製作年 / 公開日   2018年 / 2019年01月18日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   M・ナイト・シャマラン  
       
上 映 時 間   129分  
       
公開時コピー   M.ナイト・シャマランが仕掛ける「アンブレイカブル」の“その後”  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト  
ジェームズ・マカヴォイ [as ケヴィン・ウェンデル・クラム]
[as ビースト]
[as パトリシア]
[as デニス]
[as ヘドウィグ]
[as バリー]
[as ハインリッヒ]
[as ジェイド]
[as イアン]
[as メアリー・レイノルズ]
[as ノーマ]
[as ジェイリン]
[as カット]
[as B.T.]
[as Mr.プリチャード]
[as フェリダ]
[as ルーク]
[as ゴダード]
[as サミュエル]
[as ポリー]
ブルース・ウィリス [as デヴィッド・ダン]
サミュエル・L・ジャクソン [as イライジャ・プライス/ミスターガラス]
アニヤ・テイラー=ジョイ [as ケイシー・クック]
サラ・ポールソン [as エリー・ステイプル]
スペンサー・トリート・クラーク [as ジョセフ・ダン]
シャーレイン・ウッダード [as Mrs.プライス(イライジャの母)]
ルーク・カービー [as ピアース]
アダム・デヴィッド・トンプソン [as ダリル]
 
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あ ら す じ    ミスター・ガラス=イライジャを精神病院に送りつけた以降も、息子ジョセフのアシストを受けてヴィジランテ(自警者)としての活動を続けていたデヴィッド・ダン。彼の次のターゲットは、女子高生を誘拐しては殺す、“群れ”と呼ばれる多重人格者の殺人鬼・ケヴィン・ウェンデル・クラムだった。
 ダンは3人の女子高生が監禁された現場に辿り着き、そこでケヴィンと相対する。“ビースト”と化したケヴィンと、不死身の身体を持つダンは、常人を超える力で衝突するが、駆けつけたエリー・ステイプルによって拘束され、精神病院に収容される。その精神病院は、ミスター・ガラスことイライジャ・プライスが、鎮静剤を与えられ長年にわたって生きる屍状態で収容されている病院だった。
 収容されてきたダンとケヴィンに対し、彼らを研究対象として観察するステイプルは、不死身の肉体も“ビースト”の存在もすべては思い込みの産物であると否定し、ジョセフやかつてケヴィンに誘拐されたケイシー・クックが2人の超人性を訴えるのも聞き入れようとしなかった。
 一方で、従順な生ける屍を演じ続けてきたミスター・ガラスは、これを好機とみて行動を開始する。ケヴィンの中にいる“ビースト”をたきつけて、病院からの脱走に成功すると、新たにオープンする“オオサカ・ビル”を爆破するとダンに対して宣言する。自らの力を信じ直したダンも脱走し、“ビースト”との直接対決が始まる・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    『アンブレイカブル』の続編とのことだが、シャマランにはいい加減嫌気がさしていたのと、他の作品との兼ね合いもあって劇場鑑賞をパスした記憶がある。まぁ、観てなくてもこの作品だけで、大まかなあらすじはわかるのだが。ただ、事故に遭った列車にケヴィンの父親が乗っていた、ってのは、明らかに後付けの設定だと思う。
 対して、もう一方の『スプリット』は、間抜けなことにシャマラン監督作だと気づかずに観てしまった(笑)。そして、異様な怪演を見せてくれたジェームズ・マカヴォイが演じる多重人格者ケヴィンのその後が描かれるとあって、行きがかり上やむなく(?)観た作品。結論を言えば、今まで観たシャマラン作品の中では、『シックス・センス』に次ぐ出来だったと言っていいのではないだろうか。ただ、断っておきたいのは、この作品がそれだけズバ抜けて面白いわけじゃなく、他の作品が総じてダメダメだったからなのだが。
 作品の構図としては、スーパーヒーロー(と言いきってしまっていいのか疑問だが)、B・ウィリス演じるダンと、J・マカヴォイ演じる“ビースト”が対局に位置し、裏で密かにそう仕向けたS・L・ジャクソン演じるミスター・ガラス、彼らを研究対象とするエリー・ステイプルら秘密組織と言ったところだろうか。上から目線で3人を扱っていたステイプルが正直不愉快に思えたが、実はさらにその裏でミスター・ガラスの思惑通りに動かされていたことを知った時の呆然とした表情には溜飲が下がるものがある。ミスター・ガラスという男、ダテにIQが高いワケじゃないようだ。
 ラストでは3人が3人とも見事にお亡くなりになってくれたおかげで、もうこれ以上続編に付き合うことがなくなったのはありがたい・・・・・とは思うのだが、あの終わり方を観ると、あわよくばさらに続編、なんて可能性もゼロじゃないように思えるのは、私だけだろうか。