評     価  

 
       
File No. 2940  
       
製作年 / 公開日   2018年 / 2019年02月01日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ロブ・マーシャル  
       
上 映 時 間   131分  
       
公開時コピー   ディズニー史上
最高のハッピーを
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   エミリー・ブラント [as メリー・ポピンズ]
リン=マヌエル・ミランダ [as ジャック]
ベン・ウィショー [as マイケル・バンクス]
エミリー・モーティマー [as ジェーン・バンクス]
ピクシー・デイヴィス [as アナベル・バンクス]
ナサニエル・サレー [as ジョン・バンクス]
ジョエル・ドーソン [as ジョージー・バンクス]
ディック・ヴァン・ダイク
アンジェラ・ランズベリー
コリン・ファース [as Mr.ウィルキンズ]
メリル・ストリープ [as 従姉妹のトプシー]
 
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あ ら す じ    大恐慌を迎え暗く厳しい時代のロンドン。バンクス家の長男でありかつて少年だったマイケル・バンクスは、今では自らの家族を持つ親となっていた。かつて父や祖父が働いていたフィデリティ銀行で臨時の仕事に就き、3人の子どもたち、アナベルジョンジョージーと姉のジェーンらと共に、桜通り17番地に暮らしていたが、ロンドンは大暴落の只中で金銭的な余裕はなく、更にマイケルは妻を亡くしたばかりだった。
 子どもたちは「自分たちがしっかりしなくては」と躍起になるが上手くいかず、家の中は常に荒れ放題。さらに追い打ちをかけるように、融資の返済期限切れで家を失う大ピンチに直面してしまう。
 そんなとき、魔法使いメリー・ポピンズが風に乗って彼らのもとに舞い降りた。20年前と同様にバンクス家の子どもたちの世話をしに来たと言う彼女は、一風変わった方法でバンクス家の子どもたちの “しつけ”を開始する。バスタブの底を抜けて海底探検をしたり、絵画の世界に飛び込み、華麗なるミュージカル・ショーを繰り広げる。そんな彼女に子供達は少しずつ心を開き始めるが、実は彼女の本当の魔法は、まだまだ始まったばかりだった。
 
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たぴおか的コメント    このメリー・ポピンズというキャラクター、私は全くなじみがないために、単にエミリー・ブラント目当てで観てみたのだが、実は1964年の『メリー・ポピンズ』には思いのほか根強いファンが多いらしい。そんなファンの目で観たこの作品がどう映るのかわからないが、少なくともDVDですら観たことがない私には、これはこれで独立した作品として観ることができるし、悪くない出来だとは思う。
 メリー・ポピンズのメイクは、おそらくエミリーを最も美人に見せるメイクだろう。私は素顔の彼女の方が好ましく思えるが、これはこれで“上から目線の魔法使い”というイメージに合っていて悪くない。また、歌の方はすでに『イントゥ・ザ・ウッズ』で見事な歌唱力を披露してくれているから、安心して聴くことができる。日本語吹替版は歌も吹き替えているとあって、本人の歌を堪能するには、やっぱり字幕版でなくちゃならない・・・・・なんて、普段なら断言するところだが、日本語吹替版を平原綾香が演じていると知ったら、吹替版もちょっと観てみたくなった。
 ミュージカル作品だから、楽しい映像に楽しい歌があって、観終わった後にほんわかとしたちょっと幸せな気分に浸れればいいので、こう言っちゃなんだけどストーリーは二の次でいいと思う。皿に描かれた絵の中に入り込んで、二次元のキャラクターたちと歌い踊るなんて、さすがにディズニーだけあって観る者を楽しませる方法はお手の物といったところだろう。方を心得ているとは言っても、大恐慌時代という背景で、銀行への返済が遅延して家を取り上げられるとは、いくらハッピーエンドだとしてもちょっと生臭い設だとは思う。
 コリン・ファースとメリル・ストリープといったベテランが、要所を締めてくれているのもいい。メリル・ストリープの歌が上手いのはもう何度も経験済みで、この作品でもトプシーというちょっと変わり者のキャラを好演している。また、普段は人のいい役柄が多いコリン・ファースが、銀行の頭取という悪役の親玉を演じると、これが上手いだけに本当に嫌な奴に見えてしまう。残念ながら歌はなかったけど。