評 価
File No.
2942
製作年 / 公開日
2018年 / 2019年02月09日
製 作 国
日 本
監 督
照屋 年之
上 映 時 間
111分
公開時コピー
家族を
ひとつにしてくれたのは、
骨になった母でした
。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
奥田 瑛二
[as 新城信綱]
筒井 道隆
[as 新城剛]
水崎 綾女
[as 新城優子]
大島 蓉子
[as 高安信子]
坂本 あきら
[as 高安豊]
山城 智二
[as 高安悟]
前原 エリ
[as 高安マキ]
内間 敢大
外間 心絢
城間 祐司
[as 比嘉永昌]
普久原 明
[as 宮城先生]
福田 加奈子
[as 仲宗根初江]
古謝 美佐子
鈴木 Q太郎
[as 神山亮司]
筒井 真理子
[as 新城恵美子]
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あ ら す じ
洗骨・・・・・今はほとんど見なくなったその風習は、沖縄諸島の西に位置する粟国島などには残っているとされる。粟国島の西側に位置する「あの世」に風葬された死者は、肉がなくなり、骨だけになった頃に、縁深き者たちの手により骨をきれいに洗ってもらうことで、晴れて「この世」と別れを告げることになる。
沖縄の離島、粟国島・粟国村に住む新城家で執り行われていた葬儀。家長の
新城信綱
は、妻
恵美子
を失って悲嘆に打ちひしがれてやめていたはずの酒に頼り、長男の
剛
とその家族、そして長女の
優子
は、そんな父親を黙って見守るしかなかった。
4年後、恵美子の“洗骨”のために、4年ぶりに故郷・粟国島に家族が集まることになった。荒れた生活を送る信綱がひとりで住んでいる家に、なぜか家族を伴わずに単身で剛が訪れ、さらには名古屋で美容師として働いている優子も帰って来るが、優子の様子に家族一同驚きを隠せなかった。彼女は妊娠していたのだ。様々な人生の苦労とそれぞれの思いを抱え、家族が一つになるはずの“洗骨”の儀式まであと数日、果たして 彼らは家族の絆を取り戻せるのだろうか・・・・・?
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たぴおか的コメント
水崎綾女が出演してるけど主演が奥田瑛二だし・・・・・という「接近・回避」の葛藤の末、「水崎綾女が観たい」>「奥田瑛二観たくねぇ」で劇場で観てみたのだが・・・・・レンタルのDVDで充分だった。もっとも、そうなるとDVDを借りるかも微妙だから、結局は観ずに終わる可能性も少なくないのだが。事後談とはなるけど、Yahoo映画のレビューでは、予想外に評価が高かったようだ。
この作品のメガホンを執った照屋年之なる人物が、実はガレッジセールのゴリだったとは、全く知らなかっただけに驚いた。近年、お笑い芸人が監督を務める作品は少なくないが、この作品は比較的真面目(松本人志などと比べたら遥かに)に作られていることがうかがわれて好感が持てるのは確かだ。ただ、言うほど感動もなければ典型的なコメディでもなく、すべてが60点主義という印象は拭えない。
奥田瑛二演じる綱が、妻を亡くしてから4年もの間、現実と向かい合うことができずにグダグダしているという、実に情けない男を演じている・・・・・てか、演技じゃなく地でやってるんじゃないかとさえ思える。私はもちろん経験がないが、果たして妻を亡くしたというショックから4年も立ち直れないものなのだろうか、そこまで引きずることができる人間が現実に果たしているのだろうか、甚だ疑問ではある。
それに対して、この作品で個人的には主人公とさえ受け取れる、優子を演じる水崎綾女が期待通りにいい。おかげで、優子が一方的に好きになった“店長”が実際に現れた際には、彼女ほどの女性が好きになったのがコイツ??と、想像と実物との落差に驚いた。もっとも、基本がコメディ作品に属するわけだから、ああいうキャラクターもありなのだろう。
信綱の妻・恵美子を棺に納めるシーンで、やけに小さな棺だと思ったら、まるで体育座りのような屈葬だったとは。しかも風葬ということで、やっとこの作品のタイトルの意味がわかった。これがホラー映画なら怖くもなんともないのだが、この手のドラマで亡くなって4年後の遺体と再会するシーンは、正直あまり気持ちがいいもんじゃない。しかも、その遺骨を洗うとなると、さすがに引いてしまった。
ただ、そんな洗骨のシーンに優子の出産シーンをぶつけるとは、“命のリレー”を考えさせる巧みさを感じる。水崎綾女の熱演もあって、あのシーンだけは観ている私の拳にも、思わず力が入っていた。