評     価  

 
       
File No. 2948  
       
製作年 / 公開日   2018年 / 2019年02月15日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   三木 孝浩  
       
上 映 時 間   111分  
       
公開時コピー   愛か死か。
その選択に
あなたは涙する
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   神木 隆之介 [as 木山慎一郎]
有村 架純 [as 桐生葵]
志尊 淳 [as 金田大輝]
DAIGO [as 宇津井和幸]
松井 愛莉 [as 植松真理子]
北村 有起哉 [as 黒川武雄]
斉藤 由貴 [as 遠藤美津子]
時任 三郎 [as 遠藤哲也]
 
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あ ら す じ    幼少期に飛行機事故で家族を失った木山慎一郎は、自動車修理工として社長の遠藤哲也美津子の夫婦に支えられながらも、友人も恋人も作らず仕事のみに生きてきた。しかしある日、「死を目前にした人間が透けて見える能力」―フォルトゥナの瞳―を持っていることに気づき、生活が一変してしまう。
 ある日慎一郎は、携帯を修理するために訪れた携帯ショップで桐生葵に出会う。ところが、二度目にショップを訪れた時に、彼女の手が透けて見えたことに驚いた慎一郎は、思い切って葵に死が迫っていることを打ち明けるために、彼女に大事な話があると切り出し、仕事を終えた後に会う約束を交わす。ところが、仕事を終えてやって来た葵が透けて見えることはなかった。そして、葵と別れた直後に、慎一郎は激しい胸の苦しさに襲われるのだった。
 バイト仲間の金田大輝が客から預かった車を私用で使ったことが発覚し、怒った遠藤は金田をクビにする。ところが、遠藤が透けて見え始め、慎一郎と一緒の帰り道に金田が遠藤を襲ってくる。慎一郎がかばったために遠藤は無事だったが、慎一郎は再び胸の苦しさのために意識を失い、病院に急送されるのだった。
 病院で慎一郎を担当した医師・黒川武雄は、驚くべき事に慎一郎と同じフォルトゥナの瞳の持ち主だった。そして黒川は、他人の運命を変えると自分の身体に跳ね返ってきて命を縮めてしまうこと、2度に及ぶ胸の苦しさはその表れだと警告するのだった。
 後日、突然葵が慎一郎の仕事場に訪れる。慎一郎は、実は自分が死期が迫った人間がわかることを打ち明けると、葵はその言葉を疑うこともなく、続けて驚くべき話をする。慎一郎に「話がある」と誘われた日に、もしもいつも通り帰宅していたら、帰路で起きた事故に巻き込まれていたと言うのだ。そして、このことがきっかけで距離が急接近した2人は、付き合うこととなった。
 自分に夢や自信を与えてくれる彼女に心を惹かれた真一郎の孤独だった人生に、初めて彩りが生まれる。互いに惹かれ合った2人は幸せな日々を過ごしていくが、それもつかの間、ある日突然公園で遊んでいる幼稚園児たちが次々と透け始めてしまう。そして、ついには葵までもが再び透けて見えるようになった。黒川の警告を守り続けてきた慎一郎は、重大な決意を迫られる・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    期待が大きすぎたせいか、ちょっと残念な出来ではあったけど、有村架純の可愛らしさにも救われて、眠気など覚えることなく最後まであっという間に過ぎてしまった。あんな可愛い子と知り合いになれるなんて・・・・・私もauショップに行ってみようかな、なんて気にさせられた(笑)。
 観ていてどうしても納得できなかった点がある。それは、なぜ慎一郎に誘われた旅行を、自分の代わりに出勤するはずの子が熱を出したくらいの理由で葵がキャンセルしたか、だ。また、葵が「死が迫った人間がわかる」という慎一郎の言葉を、簡単に信じてしまうのも「?」だった。それらの説明としては、ラスト10分程度の葵の独白が必要なのだが、そこは何とか別の理由をこじつけるなりして(言葉は悪いが)誤魔化して、彼女の秘密は明かさない方が良かったと強く思う。彼女の言葉で真実を明かしてしまうよりも、観客に「あ、きっとこういうことだったんだろうなぁ。」と考えさせるような脚本だったら、★は少なくとも9個、上手くすれば10個付ける結果になっていたはず。
 周囲を固めるキャストがそれぞれ持ち味をだしていて、主役の2人を上手い具合に引き立てている。中でも、斉藤由貴が抜群の演技で、10代の頃から彼女のファンを続けてきた甲斐があったというものだ。何気なく慎一郎と彼女が交わす言葉の中に、実に含蓄のある胸に留めておくべき言葉が含まれている。
 ただひとつ、独断と偏見で難癖を付けさせてもらうならば、医師役の北村有起哉が単なる白衣を着た浮浪者にしか見えない(笑)。もう少し身なりを整えて、あのぶっきらぼうな態度も変えた方がいいんじゃないだろうか。あんな医師を患者が信頼するとは到底思えないから。