評     価  

 
       
File No. 2962  
       
製作年 / 公開日   2019年 / 2019年03月15日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   月川 翔  
       
上 映 時 間   101分  
       
公開時コピー   あなたのせいで、
生きたくてしょうがない。
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   永野 芽郁 [as 渡良瀬まみず]
北村 匠海 [as 岡田卓也]
甲斐 翔真 [as 香山彰]
松本 穂香 [as 岡田鳴子]
今田 美桜 [as 平林リコ]
優香 [as 岡崎]
生田 智子 [as 渡良瀬律]
長谷川 京子 [as 岡田恭子]
及川 光博 [as 深見真]
 
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あ ら す じ    高校生の岡田卓也は、クラスメイトの寄せ書きを、まだ会ったことのない同級生渡良瀬まみずに届けるため病院に行く。隔離された病棟で入院中のまみずは明るく振舞っているが、患っている病気は肌が光る“発光病”で、まだ治療法が見つかっていなかった。
 細胞異常により皮膚が発光し、その光は死が近づくにつれて強くなり、成人するまでに、生存した者はいなかった。原因はいまだに解明されておらず、患者は病院から出ることを許されないが、それは治療のためではなく治療法を発見するための研究対象で、まみずはいわばモルモット状態だった。宣告された余命は過ぎ、余命ゼロとなっているのだった。
 ある時卓也は、まみずが父親の深見真からもらって大切にしていたスノードームを壊してしまう。その罪滅ぼしに「自分ができることは何でもするから」と持ちかけた卓也拓也に対し、まみずは病院から出られないために叶えられない願いを代わりに実行して、その感想を伝える“代行体験”を頼む。メイド喫茶でバイトをしたり、1人でディズニーランドに行ったり、バンジージャンプをしたり。代行体験を重ねるごとに、まみずは人生の楽しみを覚え、卓也は彼女に惹かれていく。
 しかしその反面、迫りくる死の恐怖が2人を襲う。そして卓也に隠されたある過去を呼び覚ます。姉の鳴子を事故で亡くして以来、人の死に恐怖を抱いていたのだ。命のともしびが消えるその直前、まみずが卓也に託した最期の代行体験とは・・・・・?
 
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たぴおか的コメント    『ひるなかの流星』以来で、某国営放送の朝の連ドラでブレイク後初の永野芽郁チャン主演作とあって、かなり前から注目していた。そして、主役が彼女であることで、私にとっては観る前から星の数は7個以上が確定しているようなものだ(笑)。ただ、内容的には死が間近に迫った女の子が主人公のラブストーリーとあって、『君の膵臓をたべたい』と基本は同じかな、とは思っていた。加えて、監督も同じ月川翔で相手役も共に北村匠海のために、余計にイメージがダブる気がした。
 「北村匠海の演技が上手いと思ったことはない」とどこかで書いたような気がするが、この作品を観てもそれをさらに確信しただけ。確かに、『キミスイ』でもこの作品でも、余命わずかの女の子に振り回されるという、シチュエーションまで似たような役柄であることは確かだ。が、だからって、どちらも同じ演技を見せられるのは、正直面白味に欠ける。同じような役柄をいかに別人のように演じるか、それができれば役者冥利に尽きるというもので、演技力の見せ所ではあるだろうけど、さすがに北村匠海にそこまでを要求するのは無茶なのだろうし、それを裏付けするほどの演技力があるとも到底思えない。
 この作品を観る前も観た後も気になっていたのが“発光病”で、うすうす架空の病気だろうとは思っていたが、調べてみたらその通り。ただ、エビに似たような症状があるらしく、発光能力がないエビがある種の発光細菌に感染して発光し、感染したエビは長く生きられないとのことで、この作品の原作もそんな“発光エビ”にヒントを得たのかもしれない。作品中では原因も治療法もわかっていないという設定のため、芽郁チャン演じるまみずが研究対象として一種のモルモットのような扱いを受けているのだが、これが細菌による感染症じゃないって保証があるのだろうか。もし感染症だったら、家族や面会に行った拓也、それどころか医師や看護師さえも危ないのに。