評     価  

 
       
File No. 2966  
       
製作年 / 公開日   2018年 / 2019年03月22日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   トラヴィス・ナイト  
       
上 映 時 間   114分  
       
公開時コピー   何があっても
あなたを守る。
    
孤独な少女が出会ったのは、ドジでやさしい地球外生命体
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト   ヘイリー・スタインフェルド [as チャーリー・ワトソン]
ホルヘ・レンデボルグ・Jr [as メモ]
ジョン・シナ [as バーンズ]
ジェイソン・ドラッカー [as オーティス・ワトソン]
パメラ・アドロン [as サリー・ワトソン]
スティーヴン・シュナイダー [as ロン]
リカルド・オヨス [as トリップ・サマーズ]
ジョン・オーティス [as パウエル博士]
グリン・ターマン [as ウェーレン司令官]
レン・キャリオー [as ハンクおじさん]
コリン・ホルツ [as クレイグ]
グレイシー・ドジーニー [as ティナ]
 
声 の 出 演   ディラン・オブライエン [as B-127(バンブルビー)]
ピーター・カレン [as オプティマス・プライム]
アンジェラ・バセット [as シャッター]
ジャスティン・セロー [as ドロップキック]
デヴィッド・ソボロフ [as ブリッツウイング]
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ    サイバトロン星では、オプティマス・プライム率いるオートボットたちがディセプティコンたちを相手に戦闘を繰り広げていたが、圧倒的なディセプティコンの数の前に、劣勢に立たされていた。オプティマスたちは星から脱出しようと試みており、B-127という若いオートボットを先に地球へと送り込む。
 B-127が地球にたどり着いたのは、1980年代後半のカリフォルニアだった。彼を追ってきた2体のディセプティコンとの戦いで声を失い傷ついたB-127は、黄色いビートルに姿を変えてオプティマスらがやってくるのを待つのだった。
 父親を亡くした哀しみから立ち直れない思春期の少女チャーリー・ワトソンは、アルバイトをしながら部品を購入し、父親が完成できずにいたいた車の修理を続けていた。そして、18才の誕生日にチャーリーは、いつものように部品を買いに訪れたハンクおじさんが営む廃品工場で、廃車寸前の黄色いビートルを見つける。
 なぜかそのビートルに一目惚れしたチャーリーは、1年間バイトをするからビートルを譲って欲しいと頼み込むと、驚いたことにハンクは、誕生日祝いだ、とビートルを譲ってくれるのだった。ところが、自宅に乗って帰ったところ、ビートルは突如ロボットへと変形《トランスフォーム》してしまう。
 驚くチャーリーを前に、怯える黄色の生命体。お互いに危害を加えないことを理解した瞬間、似たもの同士のふたりは急速に距離を縮める。そして、チャーリーは記憶と声を失い“何か”に怯える黄色の生命体に“バンブルビー(黄色い蜂)”と名前をつけて、かくまうことに決める。ボロボロに傷ついたバンブルビーと、心に傷を抱えたチャーリー。思いがけない友情が芽生えるのだが、しかし、予測不能の事態に巻き込まれていくのだった・・・・・。
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント    シリーズを重ねるごとに面白くなくなってきている『トランスフォーマー』の人気キャラ、バンブルビーを主人公にしたスピンオフ作品で、一足早く先行上映で観てみた。スピンオフながら、個人的には間違いなくシリーズ最高傑作だと思えるほど、いい意味で予想を裏切られた。また、本筋を全く見たことがなくて、これが『トランスフォーマー』シリーズデビュー作品となるような方にも、理解する上で何ら支障はない作りになっている。むしろ、時間軸的にもこれがオートボットが地球に訪れた最初の物語になっていることから、他のシリーズを見る必要はないが、この作品は観ておいて損はないだろう。
 面白いと感じた最大の理由は、おそらくは本筋ではあまり描かれることのない、人間とオートボットが心を通い合わせる様子が中心になっているためだろう。どうしてもオートボットとディセプティコンの戦闘に重きが置かれる本編に比べて、この作品では戦いはあくまでも付加的な要素になっているのだ。もともとバンブルビーの存在意義としては、バリバリの戦闘要員ではなく主人公を助けたりする補助的な役割が大きかったから、脚本もそれに見合った内容になったのだろう。
 主人公のチャーリーを演じたヘイリー・スタインフェルドが、どこかで見たような見ないような・・・・・なんて思ってたら、『ラストミッション』でケヴィン・コスナー演じるイーサンの娘・ゾーイを演じた女の子だったとは。あの時は父親を親とも思わない小生意気ないけ好かない役柄だったから、今回のチャーリーと結びつかなかったのかもしれない。
 そして、メインとなるバンブルビーのキャラが、愛嬌があってとっつきやすい。なぜ彼がしゃべれないのかという理由も明かされるのだが、むしろ下手にしゃべらないことが彼のキャラへに対する親しみやすさの上ではプラスに働いていると思う。予告編で何度も観たが、それでも砂浜のシーンや、チャーリーの家をメチャクチャにしてしまうシーンはやはり笑ってしまう。
 奥手の青年・メモの存在も見逃せず、おかげで単なるSFアクション映画にとどまらず、爽やかな青春もののとしても楽しむことができる作品になっている。