評 価
File No.
2967
製作年 / 公開日
2017年 / 2019年03月23日
製 作 国
イタリア / ス イ ス
監 督
シルヴィオ・ソルディーニ
上 映 時 間
117分
公開時コピー
私たちには見えているのだろうか?本当のことが
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
ヴァレリア・ゴリノ
[as エマ]
アドリアーノ・ジャンニーニ
[as テオ]
アリアンナ・スコンメニャ
[as パッティ]
ラウラ・アドリアーニ
[as ナディア]
アンナ・フェルツェッティ
[as グレタ]
アンドレア・ペンナッキ
[as パオロ]
ベニャミーノ・マルコーネ
[as フラヴィオ]
マッティア・スブラージャ
[as ヴィットリオ]
ヴァレンティーナ・カルネルッティ
[as ステファニア]
ジュゼッペ・チェデルナ
[as 深夜のタクシードライバー]
ロベルト・デ・フランチェスコ
[as スーパーマーケットでのタクシードライバー]
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あ ら す じ
イタリア、ローマ。広告代理店に勤める
テオ
は、典型的なプレイボーイだった。恋人、愛人、家族とは適度な距離を置いて向き合わないままに、仕事漬けの毎日を送っている。ある日、暗闇の中を白杖で進むダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)のワークショップに参加した彼は、アテンドスタッフとして働いていた盲目の女性・
エマ
の声に魅せられる。
思春期に視力を失った彼女は、フランス人の夫と離婚したのち、オステオパシー(理学療法士)の施術者として自立して生きている女性だった。テオは興味本位でエマの施療を受けたのをきっかけに、急速に彼女に惹かれていく。それはエマも同様で、ふたりは関係を深めていくが、テオには恋人
グレタ
がいて、グレタとも向き合えない状態が続いていた。
ある日、テオとエマがスーパーマーケットで一緒に買い物の最中に、グレタと鉢合わせしてしまう。そして、テオがグレタに「可哀想な人を助けている」と言い訳していたことを知り、エマは深く傷ついてしまう・・・・・。
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たぴおか的コメント
ポスターに写ったエマに惹かれて観てしまったのだが、てっきりハタチ前後の少女だと思い込んでいたエマが、実は40歳を過ぎたとても少女とは言えない女性であったことを知って衝撃を受けてしまった。まぁ、純真無垢な少女エマが老獪な中年プレイボーイの毒牙にかかって・・・・・なんてお話しじゃなかったのは幸いだったけど。
恋人であるグレタとさえ身体はともかく心を裸にして接することがなかったプレイボーイのテオが、なぜそこまでエマに惹かれたのか、未だに理解に苦しむ。おそらく最初はグレタに言い訳していたとおり「可哀想な盲目の女性を助けている」という優越感に浸っていたであろうことは事実だろう。その優越感=同情が何をきっかけにいつ愛情に変わったのか。その辺りのシーケンスがハッキリしていないから、エマに感情移入して観ていて不安で仕方なかった。
だから、ラストでグレタではなくエマを選んだのは彼の本心だろうとは思うのだが、グレタにハッキリと別れを告げたワケではないだけに、モヤモヤ感を解消できるまでには至らない。ただ、ラストは出会いと同じDIDで、なんせ真っ暗だから中で何が行われたかはわからないものの、2人がキスを交わしたと思われる音声だけが聞こえたのは、悪くない幕切れだった。