評     価  

 
       
File No. 3013  
       
製作年 / 公開日   2014年 / 2019年06月07日  
       
製  作  国   中  国  
       
監      督   ジョン・ウー  
       
上 映 時 間   129分  
       
公開時コピー         

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   チャン・ツィイー [as ユイ・チェン]
金城 武 [as イェン・ザークン]
ソン・ヘギョ [as チョウ・ユフェン]
ホァン・シャオミン [as レイ・イーファン]
トン・ダーウェイ [as トン・ターチン]
長澤 まさみ [as 志村雅子]
アマンダ・チン
フェイ・ユー
トニー・ヤン
ヤン・クイメイ
ツォン・シャン
アンジェルス・ウー
ワン・チエンユエン
ボウイー・ラム
リン・メイシウ
カオ・ジエ
ユウ・ヨン
黒木 瞳
コウ・シーシュン
 
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あ ら す じ    1945年。国民党の将校・レイ・イーファンは、上海の舞踏会でチョウ・ユフェンと運命的に出会い結婚する。しかし国共内戦が激化し、レイはユンフェンを安全な台湾へ居を移させて内戦の最前線へと向かう。
 ユンフェンは新居の家屋で、“沢坤(ザークン)”と記された絵と、額裏から雅子という名の女性の日記を発見する。その絵は、台湾の実家に帰ってきた医師・イゼン・ザークンが、日本に帰ってしまった恋人・志村雅子を描いた物で、偶然ザークンの患者となったユンフェンは、絵と日記の存在をザークンに教えるのだった。
 ユイ・チェンは、出征したまま行方不明になった恋人を探すため、従軍看護師に志願する。十分な食糧が無いなかで見知らぬ兵士、トン・ターチンと家族のふりをして、食糧配給を得るのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    先日の『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』で久しぶりに観たチャン・ツィイーの、今度はこれまた久しぶりの主演作とあって、期待を込めて劇場へ向かったのだが、何とも残念な作品だった。『レッド・クリフ』や最近では福山雅治を起用した『マンハント』のジョン・ウーがメガホンを執り、チャン・ツィイーと金城武、それに長澤まさみも出演しているというキャスティングだけでも集客力はあると思えるのだが、なぜか制作から5年経ってやっとの公開。しかも、都内ではシネマート新宿のわずか1館のみの上映で、関東圏に拡げてみても小田原と栃木に1館ずつの計3館しか上映がないという上映館の少なさ。にもかかわらず、客の入りは3割程度という体たらくで、観る前から「こりゃ、駄目かも」感がひしひしと感じられていた。
 蓋を開けてみると予想は当たり、『タイタニック』のジャックとローズのように金城武とチャン・ツィイーが絡む作品だという希望的観測は脆くも崩れ去った。それはいいのだが、作品の主題でもある太平輪がこの『PART I』には全く絡んでこなくて、なぜ原題が『太平輪』なのか全く意味不明な戦争映画に成り下がってしまっている。主役もチャン・ツィイーや金城武ではなく、どう見ても将軍レイ・イーファンとその妻チョウ・ユフェンの2人が主人公になってしまっているが、ズバリ2人の馴れ初めなんて本題には関係ない。既に夫婦である状態からスタートしても何ら問題はない。また、チャン・ツィイー演じるユイ・チェンについても、ただ生き別れた恋人を探している事がわかればいいのだが、余計な描写が多いために彼女の目的が何なのか途中でわからなくなる。そして、それは金城武演じるイェン・ザークンについても同様だ。
 『PART II』で見せる太平輪の海難事故を盛り上げたいという意図はわかる。だが、そのために『PART II』よりも長い尺を費やしてダラダラとした締まりのない映像を見せられるのはハッキリ言って苦痛でしかない。『PART II』も2時間を超える尺で、それがすべて事故のシーンだとは思えないから、おそらくまた無駄な映像を見せられた挙げ句、肝心なシーンは30分程度、なんてことになるだろうと思われて、『PART II』にも期待しちゃいけないような気がする。残念。