評     価  

 
       
File No. 3017  
       
製作年 / 公開日   2019年 / 2019年06月14日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   兼重 淳  
       
上 映 時 間   111分  
       
公開時コピー   俺の生徒になってくれて、
ありがとう。
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   堤 真一 [as 小渕隆]
柳楽 優弥 [as 斎藤智之]
川栄 李奈 [as 斎藤雪乃]
竜星 涼 [as 和田圭吾]
掘家 一希 [as 斎藤智之(高校時代)]
武藤 潤 [as 和田圭吾(高校時代)]
佐藤 玲 [as 小渕佐知]
キムラ 緑子 [as 斎藤智美]
麻生 祐未 [as 小渕陽子]
 
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あ ら す じ    高校教師の小渕隆は、かつては甲子園を目指す強豪校で、その熱血指導ぶりから“赤鬼先生”と呼ばれていた。しかし今は進学校の野球部での指導に、以前のような情熱を持てずにいた。そんなある日、病院でかつての教え子でゴルゴの愛称で呼ばれていた斎藤智之と思いがけない再会を果たす。彼は末期ガンで余命半年の宣告を受けていた。
 小渕は野球の素質はあるが忍耐力やがなく努力することを知らなかったゴルゴに期待をするあまり、独りよがりの熱血指導で追い詰めてしまった過去を振り返り、改めて悔恨の念を強くする。今は妻・斎藤雪乃と幸せな家庭を築き、子どももいるゴルゴのために、今からでも何かしてあげられないかと考え始める小渕だったが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    決して悪くはないけど、今ひとつ胸に迫ってくるものに欠けるような気がする。高校以来久しぶりに当時の野球部の鬼監督と再会した柳楽優弥扮する斎藤が、当時それほど堤真一演じる小渕を慕っていたとは到底思えないのが原因だろうか。小渕の場合は、かつて斎藤の野球人生を駄目にしてしまった負い目もあって、遅まきながら彼を助けてあげたいと思う気持ちになったことは充分理解できるが。
 小渕は当時斎藤の性格を知りながら敢えて突き放すのだが、これは相手を見てどう指導するかを考えるべきで、こらえ性のない斎藤だったら、見返してやろうと考えるよりも安易に放棄してしまう事を選択するだろうことは、それほど想像するに難くない。つまり、斎藤にとって小渕は、大好きな野球を自分から取り上げるきっかけを作った相手であって、恨み続けることこそあっても、自分の気持ちの支えとすべき相手ではないと、私には思える。それとも斎藤は、小渕をうらみ続けることすらできないほどこらえ性がないというのだろうか。
 そんな高校時代の斎藤智之を演じた掘家一希が、おそらく本当に野球が上手い、それもかなりのレベルのものだと見受けられた。名前だけで野球はずぶの素人を起用したがために、「コイツ、本当は野球ができないんだろう」なんて観客に見透かされるような心配は、彼に関しては全く無用だ。また、意外だったのは堤真一で、通常素人がノックをする場合は、右打者なら右手にバットを持って左手で球を上げて打つものだが、堤真一の場合は左手でバットを持って右手でボールを上げて打つという、本格的なノックをしていた。しかも、その動作に不自然さが全くなく、しかもちゃんとノックできていた(ように見えた)。私も正しいノックはバットを左手でボールを右手に、ということは知っているし、実際に何度もそのやり方でノックしようと試みてきたが、どうしても馴染めなかった。
 AKB時代はおバカキャラで名を馳せた(?)川栄李奈だけど、やはり彼女は勉強はできないし九九も駄目だけど(笑)、こと演技に関しては決してバカじゃない、むしろ女優としては優秀だということを改めて思い知らされた。