評     価  

 
       
File No. 3120  
       
製作年 / 公開日   2018年 / 2019年11月15日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   篠原 哲雄  
       
上 映 時 間   112分  
       
公開時コピー   真実を盗み出せ。
    
孤高の泥棒(ダークヒーロー)が事件を解き明かす、
《異色》の犯罪ミステリー
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト   山崎 まさよし [as 真壁修一]
尾野 真千子 [as 安西久子]
北村 匠海 [as 啓二]
滝藤 賢一 [as 久能次朗]
鶴見 辰吾 [as 馬淵昭信]
大竹 しのぶ [as 真壁直美]
中村 ゆり [as 稲村葉子]
竹原 ピストル [as 吉川聡介]
中尾 明慶 [as 大室誠]
藤野 涼子 [as 安西久子]
下條 アトム [as 栗本三樹男]
根岸 季衣 [as 菅原春江]
大石 吾朗
高田 里穂
真田 麻垂美
田中 要次 [as 加藤]
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ    世間のルールを外れ、プロの窃盗犯として生きてきた真壁修一。ただの「空き巣」とは違う。深夜に人のいる住宅に忍び込み、現金を持ち去る凄腕の“ノビ師”だ。証拠も残さず、取り調べにも決して口を割らない。高く強固な壁を思わせるそのしたたかさで、地元警察からは“ノビカベ”の異名で呼ばれていた。
 ある夜、真壁は偶然侵入した寝室で、就寝中の夫に火を放とうとする妻の姿を目にする。そして彼女を止めた直後に、幼なじみの刑事・吉川聡介に逮捕されてしまう。2年後、刑期を終え出所した真壁は、彼を「修兄ィ」と慕う若者・啓二と共に、気がかりだった疑問について調べ始める。
 なぜあの夜、自分は警察に補捉されていたのか。そして、あのとき夫を殺そうとしていた稲村葉子という女の行方は?恋仲の安西久子が懸命に止めるのを振り切り、自らの流儀で真実に迫っていく真壁。裏社会を結ぶ細い線が見えてきた矢先、新たな事件が起こる・・・・・。
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント    本業が俳優じゃない正直山崎まさよしが主演ってどうなの?という否定的な思いが強かったこの作品。ただ、原作が横山秀夫の小説ということで、そちらの方では期待できそうだと思ったのだが・・・・・残念。前半は「誰が吉川聡介の殺害犯なのか?」という点に興味をひかれてグイグイと引っ張られるのだが、思ったよりも早い時点で犯人が唐突に明かされてしまい、謎解き要素がなくなってしまう。そうなった途端、作品に対する興味が半減して睡魔と戦う羽目になってしまった。
 意味がわからなかったのが、真壁の出所の日以来彼について回る北村匠海演じる啓二が一体何者かという点だ。最初は、単なる弟分みたいなものかと思っていたのだが、少年時代の真壁を同じ北村匠海が演じているのを観て、即座には理解できずに混乱してしまった。睡魔に襲われていてせいもあるのだろうけど。そして、この作品のテーマでもあるかのように、真壁も双子ならば滝藤賢一演じる久能次朗もま双子で、やたらと双子に拘るのだが、私が観たかったのはノビ師である真壁がいかに殺しの真相に迫っていくかであって、双子のなんて正直どうでもよかった。
 真壁の恋人・久子役に尾野真千子を起用してくれたのは、私にとっては唯一の救いで、彼女のおかげで意識を失わずにいられた。とは言うものの、肝心の山崎まさよしはどうもセリフを言った後のリアクションに癖がありすぎて、その辺りはやはり配給が本業じゃないことを完全に露呈してしまっているようだ。その意味では、本業でありながら今まで一度も演技が上手いと感じたことがない北村匠海は、この作品でも相変わらずだった。周囲が演技達者で固められているだけに、余計に目立ってしまうんだよね。